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スタイルカウンシルがiPodの中から流れてきた。
一緒になって、solid bones in your heartと歌ってみたが、何か違うような気がする。
がーそ。お前の心の中に固い絆を築きたいなのか。
スタイルカウンシルは基本的にはポールウェーラーとミックタルボの2人組のバンドだ。ポールウェーラーはジャムのギタリストでボーカル、タルボ(とフランス語風にカタカナ化するのが正しいのかタルボットとシェークスピア風にするのが良いのかわからないけど)はキュアの愛すべきラブキャットなんかに貢献したキーボード奏者だ。かたっぽはモッズスタイルのパンクバンドだし、かたっぽはサイケデリックなニューウェーブバンドだからどうしてこんなコンビになるのが不思議だった。それだけに出てくる音楽もいろいろだったが、一貫してポールウェーラーの声に魅力があったし、ところどころとてつもなく美しいフレーズが出てくるのでしょちゅう聞くわけではなくても時々は思い出すことはある。
元々僕は、ジャムには全く興味はなかったし、当然ベスパにもダッフルコートにも縁はなかったのだが、ある日レコード屋で、インザシティを耳にしてからとてつもなく好きになった。
インザシティは僕にとって泣ける曲のナンバー1だ。たった2分ちょっとでバタバタと演奏するだけなんだが、かっこ良さという点で圧倒的なだけでなく、これだけは言っておきたいんだというような性急さ、ところどころに出てくるきれいなフレーズが圧倒的だ。
ジャムといえば、リトルダンサーで悪意という名の街が非常に印象的な使われ方をしていた。炭鉱ストか何かで警官隊が動員されてちょっとした暴動になるシーンとオーバーラップしてトイレか何かで踊り出して壁を蹴ったりするんじゃなかったっけな。
リトルダンサーってのも妙な映画だ。冷静に考えればスランの安部ひろしほどじゃないけど、とんでもなく自分勝手で端迷惑な小僧が主人公なのだが、なぜか回りの連中がこいつを一生懸命サポートしてやるという話だ(まあ、こちらは父親だから身につまされるってのはあるんだが、ヒットしたってことは見てる連中はみんなこの我儘な小僧をサポートしてやりたくなるってことなんだろう)。なぜかといえば、この小僧が心の底から踊りが好きだというその1点になるわけで、特別な人をとにかくサポートするという風習ってこういうことなんだろうか? でも、炭鉱の町ってイメージからはジャムというよりは、シャム69とかみたいにもっと乱暴な感じのとか、UB40みたいなのが似合いそうなんだけど、リズムの良さ(すごく歯切れが良いのだ)ということを考えるとやっぱりジャムなのかな。
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