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日々の破片

著作一覧

2011-08-01

_ 夜の早稲田

穴八幡の向かいのタコ焼き屋のタコの絵がかわいいと妻が言い出したので観に行く。

なんか妙に顔のでかさの割に作りがこじんまりしているし、脚をやたらと短くして丸っこくしているからか、確かにかわいい。

というのが、夜のことだ。

で、なんとなくそのあたりをぶらぶらしていて、本屋の店頭の看板に気付く。

「本日のおすすめ」と(ホワイトボードだったような気がする)書いてあって、その下に5~6冊お勧めの本と理由みたいなのが数行ずつ書いてあった。

こういうのって、路面店ならではだな、となんとなく良いものを見たという気分になった。

(本当に毎日変えているのかどうかまでは知らないけど、多分、変えているのだろうと雰囲気から思う)


2011-08-02

_ 業(ごう)

kdmsnrさんのところを眺めてから、いろいろ頭の中で転がしているいるうちに、大宰府号というのが頭にこびりついて離れない。(太宰富豪でも良いし、太宰符号でもいいんだけど、いずれも玉川上水には飛び込みそうにない気がする)

さらに鉄人23富豪とか、アタランタ富豪とか。

バイオレンスジャック―完全版 (1) (中公文庫―コミック版)(永井 豪)


2011-08-03

_ オーディオ用のLANケーブル

知り合いのクラシック愛好家が、最近さすがにCDの山に埋もれて死ぬのはいやになったらしく、デジタルデータに変換しはじめた。

そうなると、元が凝り性な人なので、徹底的に曲名とか揃えているので、iTunesでぽかぽかソートすれば、たとえば、ヴェルディのドンカルロ(ス)のある特定の曲(たとえば、フィリッポ2世の4幕、場合によっては3幕)の聴き比べとか簡単にできる。というわけで、カラヤン版のギャウロフと、サンティーニ版のクリストフと、アバード版のライモンディ(でもフランス語)の聴き比べとか、LP時代は元よりCDになっても面倒でやってられなかったことをしてくれたり。

やっぱりギャウロフが声が素晴らしいのだが、でもクリストフも良いなぁとか。

Don Carlo(Jose Carreras)

(これが今のところベストだな。長さ的にも)

Verdi: Don Carlos(Giuseppe Verdi)

(ドンカルロが年寄過ぎる気がするが、もちろん良い)

Verdi: Don Carlo(Flaviano Labo)

(その人はゴッビよりもバスティアニーニのほうが好きだといって、こっちを貸してくれた。が、MP3ダウンロードで1200円ってばかみたいに安いなぁ)

で、そういう調子なのは良いが、このLANケーブルを買うか迷っているとかいって、妙なものを見せてくれたので、意味ないからエレコムとかので十分でしょう、と言ったのだが、後になって考えると、実はそうでもないかなということに気付いた。

少しでもスニファとか使ってネットワーク解析をすればわかることだが、結構、データ化けはあるのだ(さすがにLANだと補正可能な範囲で済むので、致命的なのはごくごくまれにしか見ないし、ここ10年程度は見たことはないけど―見たことないのは補正した結果がまだダメだった場合で、ACKタイムアウトのリトライみたいなのは普通に見る)。また、WindowsマシンであればNDISからTCP/IP通してアプリケーション層へいくまでの間にも遅延がある。

音声データであれば、NASからDAコンバータがあるところまでがLANでつながることになる。一般的な接続形態であれば、NAS-PC-DAコンバータ付きのオーディオ機器で、2か所にケーブルが入る。

ここで、CDクォリティという程度で考えるとして1.4112Mbpsだから、1GbpsのLANだったら帯域は1/1000でまったく無問題に見える。100BaseTXでも帯域は問題ない。

ここで、秒あたり1.4Mbit読み込んでバッファリングするというプロトコルを利用すると想定する。1.4Mbitsということは秒あたり150Kバイトくらいになるので、あまり考えずにWindowサイズを8Kとすれば、データパケットの転送で秒あたり18パケットとなる。1パケットあたりに利用可能な時間は60m秒程度なので、ここで、TCPは利用できない数だということが明白(リトライ2回から3回で遅延が発生する)なので、UDPの利用となる。

普通のUDPの実装だとデータグラムは500バイトなので、秒あたりは300パケットとなり、1パケットあたりに利用可能な時間は3ミリ秒となる。

これは、業務システムであれば、ちょっと無理……と断ることになる速度だ。

難しいじゃん。というか、既にシステムとして無理っぽい感じがひしひしとしてくる。普通にシステムを組めば、間引きの発生は免れない。(データ転送と異なり、ある1秒間には1MB送ったがその直前の1秒間は無通信というような方法では当然だが音切れするから意味がない。当然先読みバッファリングすることになるとして、ではそのバッファの適正値はいくつかとか、バッファから転送する(バス上でネットワークからの転送とコンテンションしないように調整が必要となる)ためのオーバーヘッドとか別の要因が入ってくる)

とすると、最初に考えるのは、経路での信頼性の確保になるから、本気でノイズ防御とかはじめると、そんなクォリティのケーブルは一般用途にはまったく不要だから、手作りに極めて近くなり、ばかみたいな価格になるのもしょうがなさそうだ。

それで、いろいろ見せられたDAコンバータにWiFiを利用した製品がほとんど存在しないのも理解できる。

こうなると生データを転送していてはHiFiなどとは口が裂けても言えないので、まともなシステムであればロスレス圧縮したデータを転送して、DAコンバータの手前で伸長することを考えた方が良いことになるし、すると余分な回路が入ってくることになるので(あとりまえだが、ファンレス、スィッチングノイズゼロが必須)、なんだかなぁみたいな価格ににもなるのだな、とちょっとだけ納得した(購入層の人口比を考えると、システムを導入する企業数程度をへたすれば下回るのだから、価格が跳ね上がる仕組みだな)。


2011-08-07

_ 悲しいとき

C:\Users\popop\.VirtualBox\HardDisks>\progra~1\oracle\virtualbox\vboxmanage.exe
modifyhd 2008svr2.vdi --resize 50000
0%...
Progress state: VBOX_E_NOT_SUPPORTED
VBoxManage.exe: error: Resize hard disk operation for this format is not impleme
nted yet!
not implemented yetと言われるくらいに悲しいことがあるだろうか。

2011-08-10

_ 頭が悪いということ

久々に頭が悪いなぁと感じる文章を読んだ。

次の文章だ。

<<文字が小さくて読めない。>>

たとえばご年配の方だと12pxくらいの大きさのフォントサイズだと、まず良く読めない!とおっしゃられます。


ブラウザで文字の調整はできるのですが、そこまでブラウザの機能使いこなしていない方も多いのです。

(大抵の方はブラウザのメニューは触りません。せいぜいお気に入りくらいではないでしょうか?)

何が頭が悪い文章かというと(これ書いた人が頭良いか悪いかは知らん。というか知るはずがない。あくまでもこの3組の文が「頭が悪い文章」(具体的な言い方をすると、頭の良くない人の言説に良くあるパターン)だということ)、

1) 他人事のように語る。「~とおっしゃられます。」 (前提としてお客さん、つまり最も重要なステークホルダーのことじゃないの?)

2) 「まず」のかかり方によって意味が変わるが、「まず『良く読めない!』……」だとすると、「多くの場合『良く読めない』……」となり、なんで「多くの場合」同じことを繰り返すのか? と疑問がわく。もちろん、同じことを繰り返すのは頭が悪いことだ。

3) 「ブラウザで文字の調整は」というか、解決方法がわかっているのに、「まず『良く読めない』」というのは頭が悪い。であれば、大きい字をデフォルトにすれば良いだけのことだ。なぜならブラウザで文字を調整できる(と自分で書いている)のだから、小さい字が好みなら変えれば良いからだ。つまり、何を言っているのかわからない。良く言われるなら改めれば良いのに、そうではなく文字の調整とか無関係なことが出てきている。どうにでも調整できるのなら、「多くの」が求めるほうをデフォルトにすれば良いのに、そうしていない=頭悪いと感じさせる所以だ。

4) 「ブラウザで文字の調整はできるのですが、そこまでブラウザの機能使いこなしていない方も多いのです」 (「を」が抜けているがそういうことはどうでも良い) 「使いこなしていない方も多い」という書き方(ここでも「多い」だが、すでに2、3で指摘したので別の切り口)は「多い」にポジティブに寄せて書くほうが良い(なぜなら「多い」からだ)。つまり、「多くの方はブラウザの文字を調整しません。ごく少数のブラウザの機能を使いこなしている人のみが文字を調整しているのです」このように書くことで、自明の結論=「したがって、デフォルトの文字は大きいものを選択しましょう」となり、方針が確定し、どうすれば良いかの指針を得られる。ようするに、そういう観点が欠けているから、元の文章は頭が悪くみえる。つまり、逆の書き方をしていることで、「言い訳っぽい文章」に見えて損をしている。


2011-08-12

_ 通販ができなくなった日

ノートコンピュータが壊れたので新しいのを発注した。

すると、その日の午後に電話がかかってきた。クレジット会社から拒否された。

そんなバカなと思うが、とは言え管理が甘いところから漏れた可能性はあるからとりあえず注文は保留してもらって、クレジット会社に問い合わせの電話を入れた。

すると、信用問題ではなく、セキュリティーコードのエラーだと言われた。管理がちゃんとしているのは良いことだ。

が、これでこの会社のカードを使うことはなくなったな。というのは思い当たることがあるからだ。

発注フォームに記入するとき、8か5か3か6か9か判別しにくかったからだ。で結局、おれの目は正しく判別できなかったのだろう。

このカード会社のセキュリティーコードは、模様がついた地の上にわざと潰れた字体で印刷してある。エンボス加工してないのは正しいのだから、視認性を低くしているのはそういうポリシーなのだろう。

でもこれはバカだ。セキュリティーコードはカードホルダーを識別するための機能なのだから、正当な持ち主だろうが、拾った野郎だろうが、カードを手にしているものは誰にでも識別できる必要がある。

おれはそこでUCのカードを取り出して裏を見る。セキュリティーコードは別に貼った白い地に明確な字体で印刷されている。正しい。

これでおれは、普段使いのカードをUCに変えることになったのだ。

だいたいにおいて、現在の重要な個人マーケットが中高年だというのは自明なのだから、これら、おれを含む老眼のユーザーを意識していないカスは淘汰されて当然のことだ。


2011-08-13

_ セキュリティコードの謎

昨日は気にもしていなかったが、Zinniaさんから指摘されて、なぜ与信が通った後から断られたか不思議になった。

推測すると次のようなことではなかろうか。

まず、元のクレジット会社は比較的与信がゆるいというのがある。

具体的には、多くの加盟店で低額商品についてはサインレスを認めている。また、通販でも必ずしもセキュリティコードの入力を必要とはしていない(確か、アマゾンでは不要だった)。

ということは、カードネットかCAFISかわからないけれど、口座番号、名前、有効期限のみで与信を通す運用となっているのだと思う。

セキュリティコードは、加盟店での直接販売でのサインに相当すると考えてみる。

この場合、最初の時点では口座番号と有効期限とその他のカード上の磁気情報(この中にはサインやセキュリティコードは含まれない)のみで与信する。

しかし、ある特定の(それが何かは知らないが)条件においてサインが確認される。おそらくはトラブッた時だとは思うが。

昨日のやつでは、購入対象はコンピュータで約60000円に相当する。

この価格について、与信時点より後でセキュリティコードによる検証処理が行われると考える。

与信時点でフォームへ与えたすべての情報はカードネットなりCAFISなりを通してカード会社へ送られて、そこで与信処理が行われ、結果として利用限度額を利用した検証のみが行われ、与信される。どうでも良いが、信用を与えるというのはおもしろい言葉だな。クレジットが信用だし。(昔のSFでは通貨単位に使ったりするね)

それとは別口で検証作業が行われ、そこでセキュリティコードのエラーが発見される。これは人間系を利用して加盟店に対して差し止め要求が出る。加盟店はカードホルダー(つまりおれ)に対してクレームを入れる。

このような手続きであれば、加盟店はセキュリティコードを保持せずとも、当初与信時点とは別に検証できることになる。

ただ、それはそれとして、面倒くさいので(また再来年には壊れると思うので)カード情報の保持要求チェックをしてフォームを送ったので、セキュリティコードも他の情報と一緒に加盟店側が保持している可能性はある。

セキュリティコードがくだらないのは、エンボス加工しないことで転写ができないこと、磁気情報に含めないことでスキミングができないこと、を満たしているのは良いけれど、日本の多くの加盟店ではカードホルダーが直接カードリーダーを操作するのではなく、一度、販売員に渡すという点にある。どれだけ視認性を悪くしたところで、手渡されたカードを販売員がカードリーダーに食わせる間に3ケタ程度なので記憶可能なことが問題だ(磁気情報はスキミングできるし、エンボスされた情報は転写できるので、いずれにしても販売員が悪意を持てば盗み放題なわけだ)。これで、販売員に対して荷物の配送まで頼んで配送伝票に電話番号と住所名前を渡してしまえば、普通のショッピングサイトなら取り込み詐欺をするためのお膳立てができていることになる。

だから、本当に重要なことはセキュリティコードのような運用ではなく、カードを磁気リーダに読ませたりする作業は、カードホルダー自身が行えるようにすることで、その意味では、実は対面販売より通販のほうが比較的安全とさえ言えるところに問題があると思う。

対面販売で安全なのは、接触型ICカードの利用しかない。それならば暗証番号の入力はカードホルダーによるものとなり、かつ暗証番号入力機と接触型IC読み取り機は耐タンパ性があるので磁気リーダと異なり販売員がよほど頑張っても情報の取得はほぼ不可能だからだ。


2011-08-15

_ SSD

まだ届いてないが、新しいコンピュータにSSDを入れたいと思っている。

価格的にはインテルの820っていうシリーズが遅過ぎず高過ぎずでバランスが良さそうだということまではわかった。

Intel SSD 320 Series(Postville-Refresh) 2.5inch MLC 9.5mm 160GB ResellerBOX SSDSA2CW160G3K5(-)

特に160GBのはこなれている感じ。

ただ、今度のはベースをWindows Server 2008 R2にして、後はHyper-Vで7とLinuxを入れようとかんがえているので、ちょっと心許ない。すると、次は300GBくらいで価格は40000後半となってしまう。

とか、カタログ見ながらあれこれ迷うのって非生産的だが、楽しい。

で、ふと気付くと、朝見てた時よる価格が下落していることに気付き、300GBを買うことにほぼ決める。

Intel SSD 320 Series(Postville-Refresh) 2.5inch MLC 9.5mm 300GB ResellerBOX SSDSA2CW300G3K5(-)

(型番が難しいな)


2011-08-16

_ 唐変木

悪口ってのは、時代によって流行廃りが大きいらしくて、子供の頃は唐変木(トーヘンボクと読む。トウヘンボクではない)っていう表現をテレビとかマンガとかで普通に耳にしたのだが(というよりも、家族の会話で普通に使っていた)、最近はさっぱり聞かない。IMEは変換してくれないから、辞書にも無いかも知れない。

と、突然、思い出したのは、セキュリティ&プログラミングキャンプ「Rubyのバグを探せ」問題をやっていて、そういえばRubyKaigi2011で、@technohippyのセッションで声に出して読みたい構文木に対してtwitterとかで、「そう読むのか!?」という声が上がっていたのを思い出したからだ(2段階思い出し)。

(日本語では、湯桶読みと鍋蓋読み(追記:もちろん重箱読みのことだが間違いっぷりが面白いのでママ)は異例なので、特別な歴史的事情とかがなければ、送らない言葉はすべて音読みするのが正しい。したがって「き」→「ぎ」は無いね)

で、唐変木(日本語俗語辞書の説明はわかりやすい)が、「偏屈な人や一風変わった人、気の利かない人」なのと同じく、構文木ってのも人間として考えてみれば相当に偏屈な人/気の利かない人だから、発音も似ているけど、意味も相当に似ているなぁと思った。

寺田寅彦曰く「世俗の人が科学を誤解し学者を 唐変木視 ( とうへんぼくし ) する気遣いは更にないはずである。」というわけで、言葉の正しさにこだわったり、意味を明らかにしようとすることは、唐変木の得意技だし、構文木はまさにそうやってパーズしたものを組み立てたものだからまさに唐変木だ。

で、さらに続いて、上で示した日本語俗語辞書だと、昭和後年から耳にしなくなったというが、なんとなく理由が推測できてしまうのだな、これが。

青空文庫で唐変木を検索してみると、坂口安吾(この人は新潟出身だが19で上京している)がやたらと出てくるが、他の作家の例を見てもべらんめえと比較的結合しているからだ。鼻濁音と一緒に消えたのだろう。にしても、牧野信一の小説に出てくる馬賊のピストルという通り名の親父の啖呵はいかにもだ。

ゼーロン・淡雪 他十一篇 (岩波文庫)(牧野 信一)

_ 上の続き

とか書いていたら、建築では「木構造」を「もくこうぞう」というけれど、データ構造は「きこうぞう」というだろ、というツッコミがあって、構文木も「こうぶんぎ」と読むのが当然みたいな感じで、それもそうかなぁと思うにいたりました。

結論。無理に日本語にしないでカタカナでシンタックスツリーと呼べば良い(「木構造(シンタックスツリー)」とルビ)。


2011-08-20

_ コーラスライン

赤坂アクトシアターでコーラスライン。

なんとなく、ジークフリートフォーリーズ風なラインダンスのスティールの印象が強いせいか、想像していた物語とかけ離れた物語というか設定で驚いた(というのは購入したプログラムを読んだ時点で、実際に幕が開いた後はわかっていたので落ち着いて観ているわけだが)。

ミュージカルのオーディションを受けにきたダンサーと、選ぶ立場の演出家のオーディション風景と、面接に当たる個人語りによって2時間ほどの舞台が回る。音楽は8ビートの(なので、演出家は、5,6,7,8とカウントする)偽古調で、スティングの音楽を手掛けた人(ジャニスジョップリンの元曲を編曲した人)ということであーなるほど感がある。

物語的に、誰がオーディションで選ばれるのかというのが一種のサスペンスになっているようだが、セリフがそれなりに長くても男については大ざっぱに切り捨てる(もっともバンダナ男のように落とされることが仕掛けられている人もいたりする)ので、そこはどうでも良いのかも知れない。とは言え、女性についてはそれなりのサスペンスが用意されているので、多少は狙っているのかも。

20~30歳(面接なので自己申告する)のダンサーであっても、男はboy、女はgirlと呼ぶのだな、とかの英語がおもしろかったり。titsっていうのは口にしない言葉なのかと思っていたが、普通に使う言葉なのか、とか。あと、なぜかミズーリ出身が多いなぁとか、ホモセクシャルだと退学を勧められるのかとか(オリジナルは1970年代だから、まだそういう時代なのだろう)いろいろ細かいところもおもしろい。というか、英語が聴き取りやすい不思議な舞台だ。

で、ダンスは最初のあたりでは、ばらばらだったり妙な手の動きをしていたり(この人は演出家の指示を忠実に素直に学ぶ人という役回りらしい)したのが、最後のラインダンスではぴったりと揃って、おお、(オーディションでいきなり示されたダンスを踊るという設定での)下手なダンスと、実際に舞台を踏んだ時のうまいダンスと両方をきっちりやるのはすげぇなぁとか、途中、演出助手が休憩を進言するまでずっと立ち続けでいられるのはさすがだなぁとか(おれは、10分以上起立をしていられないだけに)体力的、技術的なところにも感心したが、なるほどうまい。脚本、演出、音楽ともに練られていて、弛緩なく適度な緊張を保ったまま2時間を見事に楽しませてくれた。ショービジネスのプロってのはさすがだなぁ。

あと、選ぶ立場の演出家が客席側からオズの魔法使いにみたいにマイクでぶっきらぼうに言葉を投げかける(したがって、ダンサーは自然と客席に話しかける)というのもおもしろかった。

ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢 (プレミアムエディション 2枚組) [DVD](マイケル・ベネット)

(コーラスラインというオーディションを舞台にしたミュージカルのオーディションのドキュメンタリーという、舞台-オーディション-オーディションというメタメタ構成の作品があるのがおもしろい)


2011-08-22

_ ロッキーホラーショー

ハラショー。

子供がグリーにはまっている関係で図書館から借りて来てたので観た。というか、最初グリーがどうしたとか言うから、携帯ゲームにでもなったのかと思ったら、グリーはグリーでも合唱のほうのグリーだった。っていうか、誕生祝にDVDボックスを買ってやったのがグリーだったのを忘れてた。

glee/グリー DVDコレクターズBOX(マシュー・モリソン)

(スクールカースト最底辺に属する合唱クラブに入った女の子がクラブを成功に導くためにチアリーダースターとフットボールスターの2人を引きずり込んで頂点を目指すという話らしい。くっだらねーと思う一方で、アメリカでこういうドラマを観ている連中ってどういう層なんだろう? という興味とかいろいろ湧いてくる)

で、そのグリーの連中がロッキーホラーショーをやるというので、急に興味を持ったらしくて図書館でCDだのDVDだのを借りて観たり聞いたりしているので、借りて(又借りだな)観た。

これはいいなぁ。

実際には、過去に観る機会は山ほどあったのだが、なんとなく敬遠していたのだった。多分、ミートローフの体型のせいとか、同じような(ロックミュージカル、どちらかと言えばカルト、ホラー+SFとかそういったあたり)ファントムオブザパラダイスのビーフに相当するのが主役ってのはいやだなとか、そのあたりが理由だと思う。

が、なんか敬遠していたのがばかみたいだ。最高におれ好みのミュージカル映画じゃないか。

ロッキー・ホラー・ショー (2枚組特別編) [DVD](ティム・カリー)

最初はいもねーちゃんなスーザンサランドンがどんどんコケティッシュになったり、コロンビアという名前の不思議ちゃん系の異星人の娘がやたらと可愛かったりとか女優の魅力も良いけれど、出入り口がエレベータ以外に無いから車いすを部屋に入れるために壁を破るとか、とりあえず書いてみましたみたいなレーザー光線やら、人間が不足しているから教会の職員もやっていますとかの手作り感と、話の壮大さ、音楽の美しさ、博士がジャネットとブラッドに同じように仕掛けていく脚本のおもしろさというかくだらなさ、ジャネットとロッキーのからみ(タッチミーの歌が良すぎる)をマジェンタとコロンビアがモニター越しに茶々を入れながら観ているという構造とか、これこそミュージカル映画っていう魅力に満ちあふれている。

1950~60年代のSF映画は、子供の頃にテレビで観まくったので、其の手の記憶の刺激されっぷり(=正しい映画のありよう)も見事なもので、イントロのサイエンスフィクション2本立ての歌からして禁断の惑星(イドだね)とかドクターX(知らないけど)とかキングコング(最後にロッキーが博士を抱えてRKOの鉄塔を昇るのは、意識しているだろ)とか蟻(AmigaのITというゲームにもなったけど、原子力ででっかくなった蟻はおっかない)とか、映画がこれから始まるよという楽しさに溢れまくっている(クレジットの字体とかも)。で、ドラキュラ映画っぽく教会の尖塔から幕が開く。要所要所に語り手の犯罪学者が出てきてもったいつけたくだらない話をする(このスタイルもあったなぁ)、でもだんだん踊りの振り付けを説明したりと崩していくのもうまいところ。

唐突な博士の倒錯っぷりも素晴らしい。

(映画の記憶ということでは、最後のRKOのラインダンスから、オゾンの焼け石に水がつながって、あの不快な映画をまた観たくなったし、博士の無茶っぷりといえばベルリンのローザフォンブラウンハイムの記憶(ベルリンブルースの中では衣装倒錯者という意味でトランスベイターという言葉を使っていたと思うけど、transvesterではなさそうだ。ドイツ語なんだろうか? ゲイもバイもトランスベイターもみんな集まれというような歌を合唱していた記憶がある――が、リンク先の解説を読むと性転換者=トランスベイターと書いてあるなぁ。とすると、ゲイもバイもトランスベイターもトランスベスターもというような歌だったのを後ろの2つを繋げて覚えているだけかも)が導かれ、あの猥雑な連中、サーカス芸人やショーダンサーの世界を観たくなる)

というわけで、子供のおかげで実にいいものを観られた。

The Rocky Horror Glee Show(Glee Cast)

(驚くほど原作(映画のほう)の歌に忠実だったり)


2011-08-25

_ Ruby-1.9.2-p290 (msi)

リリースされてから1か月以上たってしまいましたが、VC10版MSWin32のruby-1.9.2-p290パッケージを作りました。

ruby-1.9.2.msi

tcltkはstub付きでmake。のつもりです。

るりまは2011年7月最新版を入れています。

リリースに携わった皆さんに感謝します。

なお困ったことにlib/ruby/1.9.1 以下のチェックをしていないので、-p136以降で追加された.rbファイルがあると抜けていると思います(ツリーを比較するスクリプトくらいさっと書けばいいってことはわかっているけど、優先順位ってものが世の中にはある)。

問題ないようならば、正式版として/data/asrのほうのp136と置き換えますので、試していただければ幸いです。

_ Rubyエラーメッセージの国際化(日本語化)― NLizeの現状

ムムリクさんは覚えていてくださっているけど、世の中にはNLizeというバイナリーハックがあってですね。

でも、Ruby-1.9.xで動くかどうかは試していないので知らない。

本日のツッコミ(全5件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ arton [なるせさん、ありがとうございます。それは考えもしてませんでした。なるほどね。 ムムリクさん、それは無理過ぎです。]

_ ムムリク [ubuntu11.04+Ruby1.9.2-p138で試してみたところ、とりあえず動いているようです。 ただ、置き換..]

_ arton [どうもありがとうございます。まあ、でも必要な人は実は存在しないのではないかと思うので、このままですね(僕自身がいらな..]


2011-08-26

_ 創立者は仕事する(創業者仕事中)

アスキーの嘉平さんにFounders at Workをもらったので読み始めた。

書いているのは(というかインタビュアーは)、ポールグレアムの奥さんらしい。ジェシカリビングストンという人。(Yコンビネータのファウンダーの一人だとは書いてあるけど、奥さんだとは書いてないな)(追記:奥さんであってた

序文でポールグレアムがこんなことを書いている。

本書は、今に至るまでほんの一握りの人々しか見ることのできなかったこと、つまりスタートアップの初年度に起きることを、明るみに出す。

おもしろいのは序文の〆の言葉。

スタートアップが会社っぽく見えるように努力をするのではなく、既存企業がスタートアップ風に見えるように努力する時代がすぐにやってくるだろう。それはよいことだ。

書いている(インタビューしている)のがYコンビネータの人だからと言って、登場するインタビューイはYコンビネータから資金提供を受けた人とは限らない。最初はPayPalのマックス・レブチン。知らないけど。でも顔写真が付いてくるのでなんとなくどういうやつかわかる。で、Hotmailの次は、Appleでわれらがウォズニヤック。いや、これは良い。だってインタビューで、内容はファウンダーに訊くってやつだぜ。でも、

マイクロ秒差のごく一部分のなかで、ハイからロー、ローからハイにシグナルが送られるタイミング……ここにシグナルをセットして、4μ秒ごとという一定スピード……AA D5 AA 55のようなパターン……

という調子でフロッピーディスクの設計をしたときの話を延々と始める。おもしろいやつだなぁ。大好きだ。

で、レイオジーとかミッチーケイパーのような過去の英雄たち、かと思うとファウンダーではないけどGmail作者のポールブックハイトとか(実質的にグーグル社内のスタートアップとかリードで書いているから、そういうことらしい)、アドベのチャールズゲシキとか、37signalsのDHHとか(ファウンダーじゃないと思うが、肩書もパートナーになっているし)、当然のようにViawebのファウンダーとか。TiVoとWebTVが入っているのが興味深い。それから、マリンバ(敗者もおもしろいのだ。でも「最終的に賭けに勝ちました」と言っているのだが、マリンバって勝ったのか? 忘れがたいソフトウェア・アーツのダンブルックリンのも実に良い)。など、総勢33人(最後はYコンビネータとしてジェシカリビングストン自身なのでインタビュアーはQという人)。追記:32章のロングラナー(DG出身アライアント経由shareholder.comの人もおもしろかった。金の話が多くてもしかしたらすごく実用的なことを言っているのかも知れないけど、それとは関係なくHWの人はおもしろいな。

薄い紙に小さな字で570ページ。なぜか、『初級技術者向け』と書いてあるのが不思議なところで、普通に愉快な人たちのおもしろいインタビュー集として読める。もちろん起業精神旺盛な人やシリコンバレーへ行って一旗とか考えているのなら、それなりに得るものはあるだろう。にしてもウォズニャックはいいなぁ。

Founders at Work 33のスタートアップストーリー(Jessica Livingston)

本日のツッコミ(全8件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ arton [おお、それも興味深いですね。> Y Combnator life。 よろしければ差支えの無い範囲で、Island L..]

_ shiro [この時です: http://blog.practical-scheme.net/shiro/20060801-vis..]

_ arton [ああ、思い出しました。すごい世界だなぁと感心半分、残りを羨ましさ半分、こういう世界には着いてけなそうだな半分みたいな..]


2011-08-27

_ 重箱の隅

昨日書いたFounders at Workだが、きちんと読んだら、ミッチーケイパーの章も滅法おもしろかった。

Founders at Work 33のスタートアップストーリー(Jessica Livingston)

というか、起業するような人間って、普通に考える通りに野心もあれば山師みたいなところもあるわけだから(後で補足する)、喋られせればいろいろ喋るのでおもしろくても当然だ。(が、ウォズニヤックだけは全然違うことを喋るので好きなわけだが)

特にミッチーケイパーの場合、大学を中退したこととコンピュータサイエンス畑じゃないことに心の片隅でこだわりがあるらしく、ぽろりぽろりとルサンチマンが香ってきて、それが良い味を出している。その一方で、その直前のダンブリックリンのところを読むと、彼は彼でミッチに会社を(安値で)売ることになったことにこだわりが無いとは言えないようで、どうも微妙な言い方をしているようにも読める。(ミッチケイパーはソフトウェアアーツで働いていて、そこでどうも嫌な気分を味わったらしいが、社長のダンブリックリンとは距離が遠かったのだろう)

とは言え、そこでネガティブな攻撃性を生むのではないところが、ミッチケイパーの実に良いところ。

そういう流れで、こういうのも出てくるのだな。

プログラマーのジレンマ 夢と現実の狭間(スコット・ローゼンバーグ)

(ミッチーケイパーが作ったプロジェクトがなかなかうまくいかない様子を観察した本)

起業についてダンブリックリンは

私たちの親はともに起業家であり、自分の事業を経営するという考え方はごく当たり前のものでした。会社のために働くことが当たり前だと思う家庭で育った人たちは、セーフティネットなしで自分で事業を起こすことなどとても考えられません。しかし、親や家族が起業家なら、起業が特別なことではないことを知っています。

と説明しているので、そういうものなのかも知れない。子供は結局は親の背中を見て育つわけだし。

P.127 リード6行目「クーパーは」→明らかに「ケイパーは」の間違いとしか読めない。

P.108 「チップセットはここから」→おれの語彙だとチップセットというとサウスブリッジとかのことになるし、普通の感覚だとIC群になるのではないかな。IC自体がチップを集積しているというツッコミは抜きとして。多分tip setで、「ノウハウはここから」とか「知見はここから」の誤訳だと思う。

他にもいくつかあったけど、意味が取れない、読みにくい、なんだこりゃ(クーパーはある意味ではなんだこりゃだけど、まともな読解力があれば普通に間違いとわかる)というのは無いようだ。

_ キム・ポレーゼ

彼らは「へー、マリンバ。あのキム・ポレーゼがいるところでしょう?」と言いました。そこで、「うちの会社が何をしているかご存じですか?」とたずねると、「いや、わかりませんね」と言われるのです。

ですから、私たちはキム・ポレーゼを売っていれば、すごくもうかったでしょうね。

はて誰だ? と調べると「インターネットは水道や電気のように、ごく当たり前のものになると思います」という人だった。OAKにJavaという名前だけでなく、PCへの移植を指示した人らしい。ということは、確かに1990年代の重要人物の一人なのだな。

_ スマートフォン

上でリンクを張った、internet magazineの1997年11月号に「携帯電話(スマートフォン)」という記述があって驚いた。はて、スマートフォンというのはどういう意味なんだ? 1997年ということは、treoさえ存在していないわけで、今のスマートフォンってのは例によってレッテル張り直し用語なのかな。

問題ありとされているja.Wikipediaのスマートフォンの独自研究だと1996年には「ただし、このとき「スマートフォン」という言葉はまだ存在しなかった。」とあるけど、少なくとも1997年11月より前の段階でキムポレーゼはスマートフォンと発言しているわけだ。

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_ koichiro [> Kim Polese SpikeSource社時代に会ったことあります。 美人だしオーラがすごかった。]

_ arton [PDFみても美人ですね。しかも理学博士。かっこいいから、看板効果はすごかったでしょうね。それも売り込みというかプレゼ..]


2011-08-28

_ DELL Inspiron 13z (N311z) 導入記

以前使っていたDELLのXPS12が壊れて修理に8万円とか言われたので、しょせんデルのPCだからしょうがないなぁと新しいのを買った。

Inspiron 13z

(それでもデルを買うのは、デザインが割とあっさり気味なこととか、余分なアプリケーションがいなくて(実際にはあるけど)気持ち良いってが大きい。あと、壊れるけど他のメーカも大して変わらないだろうなぁとか、電話(メール)サポートが良好とか、一番安くは無いけどそれでも安いとかいろいろ)

迷っているうちに、インテルの新しいCPU(Sandy Bridgeとかいうコード名のやつ)とチップセット(HM67 Expressとかいうの)のやつが出たのでまあいいかなぁと。

で、おまけにSSDにしたかったので別付けでアマゾンでインテルのやつを買った。

Intel SSD 320 Series(Postville-Refresh) 2.5inch MLC 9.5mm 300GB ResellerBOX SSDSA2CW300G3K5(-)

(8/28時点で在庫切れになっているアマゾンのやつだったので、8/28時点のリストプライスより5000円安く買えた)

追記:今見たら、その時点では高いのしかなかった同等品のバルクが安いな。

Intel SSD 320 Series(Postville-Refresh) 2.5inch MLC 9.5mm 300GB Bulk Package SSDSA2CW300G310(-)

(別のノート用に買おうかどうか迷うレベルで、確かに高速だった。VS2010があっという間に起動する)

で、どうせHDD換装なんだからWindows 2008 Server R2を入れようとした。

というわけで、地雷を自ら仕込んで死地への旅に出たのであった。

まず、いつも黒ばかりだったのに、つい赤を選んでしまったのがけちの付き始めだったのかも知れない。でもそれは賭けに敗けただけだし全然致命的ではないから良い。

最初にすべきことは何かというと、壊れたマシンから取り出した2GBのDIMMを入れて4GBから6GBにすることで(4GBをさらに買う気にはなれなかったし、6GBあればとりあえず仮想マシンを1個余裕で動かせることはわかっているのでまあ良いとして)、後ろの蓋をあける。するとHDDも見えるので、ついでとばかりにSSDも入れた。

入れたのは良いが、完全には入らない。インテルのSSDは黒いプラスティクのスタブが付いているのだが、元のHDDはそれより薄い。ちょうどスタブが無いのと同じサイズだ。それで何気なくスタブを止めているネジを外したら蓋が外れてチップむき出しになって驚いた。でもディスクじゃないからふたがゆるいのは良し(スタブ抜きでネジを締めると元のスタブの底の部分の分だけネジが浮いた状態となる)としてネジ止めして蓋を戻した。この後、何度蓋を取ったりすることになるか、この時点では予想していなかった。

で、IDE-USBコネクタ経由でCD-ROMドライブを繋げてWindows 2008 Server R2をインストールしようとしたけど、どうやってもブートしない。全然、ブートしない。これは弱った。

それとは別にインテルのSSDはファームウェア更新が必須らしいので(ちょっとしたはずみで8MBしか認識しなくなるというバグがあるらしい)、それ用のブータブルCDを作っていたので、それを入れてもブートしない。

結論:USB経由のCD-ROMドライブからはブートできないBIOSなのだろう。

そこで、USBメモリーからのブートにすることにする。

でもその前におっかないのでファームウェアの更新だけ済ませておこうとSSDを取り出して、SATA-USBコネクタでデスクトップに繋いだのだがこれもうまく行かない。しょうがないので、PCのカバーを開けて直接SSDを繋げてCD-ROMからブートしてファームウェアを更新。これはうまくいった。(2.5と3.5でコネクタが共通になったのはSATAの良い点だ)

で、Windows2008 のインストールに戻る。diskpartを使えば良いというのは知っているのでusb thumbとかのキーワードを組み合わせて適当に調べたらこのページが出てきたのでまずはUSBメモリにWindows 2008 Server R2のDVDの内容をコピーする。

で、InspironにSSDを戻して、USBブートすると今度はうまく行く。で、日本語を選んで、インストールを選択すると、ドライバを入れろメッセージが出て中断。この時点でUSBメモリを認識していない。

BIOS設定とかいろいろいじった結果、ブート時点ではUSBエミュレートというのが有効になっていて、Windowsが始まると消えてなくなるということがわかった。うーむ、新しいチップセットにUSB3.0をサポートした新しいUSBコントローラの組み合わせというのがまずそうだ。そこでブート時点まではBIOSのエミューレトで動かして、OSが起動した後はそちらへお任せという仕組みなのだろう。が、OSが認識できなければそこまでだ。

で、DELLのサポートディスクからドライバーを抜き出して……どこへ入れれば良いのだろう? USBメモリはその時点では認識しないわけだし。

というわけで、SSDを再びPCに接続してブートできるようにdiskpartとbootcfgでブート可能なディスクにしてやって……としてから、OSが無ければ動かないことに気付き、そのままWindows Serverをインストールした。でもHALが違うから動かないだろうけど、そこはセーフモードにしてからインストールし直せば良い、と楽観的に考えて、ついでにDELLのドライバーもコピーして、またノートPCへ付け替える。

すると、セーフモードで起動しようとしてもプラグアンドプレイ用らしきドライバを読んだところでブルースクリーンとなる。久々に見た。何度も見た。結局、セーフモードでも起動できないくらいにインテルの新しいやつは違うのだろう。

というわけで困ったのだが、考えてみたらUSBメモリからブートしてSSD内のドライバーを読ませれば良いと気付いてやり直し。が、ドライバーのすべてのディレクトリを順に読ませてもだめ。どうも、USBストレージかUSBコントローラかどれかはわからないが、必要なドライバーはinfファイル付きの形式では存在しないようだ。

はて困った。

で、そこでAcronis Migration Easyを思い出した。以前、別のBUFFALOのHDDが安かったので買ったら、正規OEM版がついてきたので持っていたのだ。パッケージ版を買うとそういう良いこともあるね。

Acronis Migrate Easy 7.0 Vista対応版スリムパッケージ(-)

これを使って、デスクトップで、元から入っていた2.5HDDの内容をSSDへコピーすれば良いわけじゃん。で、そうやった。350GBから300GBへのコピーだが、そこはMigration Easyが適当にうまいこと調整してくれるから問題なし。

で、今度は無事するするとDELLが出荷時につけていたWindows 7 Home Editionが起動する。ネットワークもつながるし、USBメモリも読める。USB-IDEのCD-ROMもOKだ。というわけで、Windows Server 2008 R2のDVDを入れるとアップグレードはできないから新規インストールしますか? と訊かれる。まあしょうがないかとインストールした。

で、再起動すると、USBは見えない、ネットワークもつながらない、そういう状態となった。でもこういうこともあろうかとDELLのドライバーをSSDへコピーしておいたはず……と思ったが、Migration Easyで全ドライブコピーしたから消えてなくなっている道理だ。

で、また外してPCでDELLのドライバ群をコピー。

再度付けてWindwos 2008 Serverを起動して、順番にドライバーを入れていく。

USBコントローラとUSBストレージは動き出した。RealtechのLANもOK。HM67のドライバーもインストールできた。グラフィック回りのユーティリティはインストール中にエラーになったが、画面設定から直接ドライバを選択すると無事、本来の解像度での表示もできた。

しかし、インテルのWiFiはドライバはインストールできているのに、まったく反応しない。そこで行き詰った。

でも、LANは繋がるので、ケーブル使って接続していろいろ試してみてみたり。

で、力尽きてそこまで。蓋して寝た。

朝起きたら暖かいので驚いた(作業が長期戦になったので机から離れてバッテリだけで操作していたのだ)。Windows Server 2008だから勝手にスリープしないというか、ハイバネートもサポートされていない(デスクトップにはハイバネートもあったから、ACPIからみのなんかのinfが必要なのだろうが、それが無いということかも)。

それはそれとして、バッテリーが10時間程度もつことがわかった(LCDはオフだが、認識していなくてもHWとしてWiFi用チップは通電状態だから勝手に何かしているのでその分は電力消費している)のでそこは良かったのだが、WiFiがだめでハイバネートもできないのではノートPCとしてはまったく使い物にならない。

そこで、またSSDをPCへ付けてMigration EasyでWindows 7 Homeへ戻す。

で、VirtualBoxにWindows Serverを入れるということになった。

新しいコンピュータにサーバOSを入れるのはやっかいだということをまた学習したのであった。

Homeで行くと決めてからインストールしたソフト。

7-Zip

Meadow

TortoiseSVN

Virtual CloneDrive

・Visual Studo 2010

VirtualBox

・JDK7 + documents

Firefox (このマシンはChrome無しで運用してみよう)

Ruby-1.9.2

で、VirutalBox上に、Windows 2008 Server R2(+Visual Studio 2010 + 7-zip)とUbuntu(ダウンロード中)

で、SSDは確かに起動時は高速だというのはわかった(VS2010の起動も速い気がする)。CPUが非力(core-i3)な分はそこで補えるかも知れない。

本日のツッコミ(全6件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ arton [どうもありがとうございます。もしかしたらお願いします。]

_ t [N311Zで、外付けDVD起動でOS再インストールしようとすると、 同じようにドライバを入れろメッセージが出て、イン..]

_ arton [N311ZのUSBポートのうち右か左かどちらか(忘れてしまった)は、USB3.0ではなくてUSB2.0なので使える可..]


2011-08-29

_ 全裸のイケメン軍団が攻めてくる

ローマの歴史をときどき読み返していると、最初に読んだ時点ではスルーしていた記述にはまって大笑いすることがある。

ポリュピオスによれば、ガリア人は「背が高く容貌美しく、好戦的で、首飾りと守り札のほかは何も身につけず赤裸で戦う」。この荒くれた兵士たちはローマ軍にとっても気持のよい相手ではない。そうこうするうちガリア人は、歩兵五万、騎兵二万を組織して攻勢をかけてきた。

敵にもかかわらず「容貌美しく」と書かざるを得なかった「赤裸」の7万人の軍勢がローマ軍めがけて押し寄せてくる(が、赤裸の悲しさ4万人が殺されて、1万人が捕虜となる)様子を想像すると、あまりの異様な光景っぷりに笑わざるを得ないのだった。

ローマの歴史 (中公文庫)(I. モンタネッリ)


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