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久々に頭が悪いなぁと感じる文章を読んだ。
次の文章だ。
<<文字が小さくて読めない。>>
たとえばご年配の方だと12pxくらいの大きさのフォントサイズだと、まず良く読めない!とおっしゃられます。
ブラウザで文字の調整はできるのですが、そこまでブラウザの機能使いこなしていない方も多いのです。
(大抵の方はブラウザのメニューは触りません。せいぜいお気に入りくらいではないでしょうか?)
何が頭が悪い文章かというと(これ書いた人が頭良いか悪いかは知らん。というか知るはずがない。あくまでもこの3組の文が「頭が悪い文章」(具体的な言い方をすると、頭の良くない人の言説に良くあるパターン)だということ)、
1) 他人事のように語る。「~とおっしゃられます。」 (前提としてお客さん、つまり最も重要なステークホルダーのことじゃないの?)
2) 「まず」のかかり方によって意味が変わるが、「まず『良く読めない!』……」だとすると、「多くの場合『良く読めない』……」となり、なんで「多くの場合」同じことを繰り返すのか? と疑問がわく。もちろん、同じことを繰り返すのは頭が悪いことだ。
3) 「ブラウザで文字の調整は」というか、解決方法がわかっているのに、「まず『良く読めない』」というのは頭が悪い。であれば、大きい字をデフォルトにすれば良いだけのことだ。なぜならブラウザで文字を調整できる(と自分で書いている)のだから、小さい字が好みなら変えれば良いからだ。つまり、何を言っているのかわからない。良く言われるなら改めれば良いのに、そうではなく文字の調整とか無関係なことが出てきている。どうにでも調整できるのなら、「多くの」が求めるほうをデフォルトにすれば良いのに、そうしていない=頭悪いと感じさせる所以だ。
4) 「ブラウザで文字の調整はできるのですが、そこまでブラウザの機能使いこなしていない方も多いのです」 (「を」が抜けているがそういうことはどうでも良い) 「使いこなしていない方も多い」という書き方(ここでも「多い」だが、すでに2、3で指摘したので別の切り口)は「多い」にポジティブに寄せて書くほうが良い(なぜなら「多い」からだ)。つまり、「多くの方はブラウザの文字を調整しません。ごく少数のブラウザの機能を使いこなしている人のみが文字を調整しているのです」このように書くことで、自明の結論=「したがって、デフォルトの文字は大きいものを選択しましょう」となり、方針が確定し、どうすれば良いかの指針を得られる。ようするに、そういう観点が欠けているから、元の文章は頭が悪くみえる。つまり、逆の書き方をしていることで、「言い訳っぽい文章」に見えて損をしている。
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