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僕個人はまったくテレビを見ないので(ここ1年で言えば、白熊ピース君を録画した最初の10分くらいを見たのと、ふたつのスピカの最初の回を録画したのを見たのくらいか。後、冬休み特番のフェニックスのやつを子供と見たか)、ビデオレコーダが壊れてから10年以上たつけど、まったく買う気はなかったのだが。
それにしても、ATI All-In-Wonder 128Proはいい加減にうんざりするくらい失敗したり(XPが悪いのかも知れないけど、それにしたってボードがいささか古過ぎるしな)するのと、妻がPC部屋以外の場所での録画と再生可能なものを欲しがっているってのもあって、買うことにする。
とは言え、今更テープメディアってこたないな、と、いろいろ見たけど、5万円以上は出したくは無いな、とか、やっぱHDDのテンポラリ性って重要だよね、とかから結局パイオニアのDVD&HDDのやつを選択。どうせVHFしか今のところ用は無いし(多分)。アマゾンの評を見るとゴーストが……とか書いてあるけど、まあ、それほど気にしない(というか、もともと良く幽霊が出る心霊スポットだし)。
で、注文して気付いたけど、これまで蓄積してきたテープはどうなるよ? とか。まあ、10年見なかったんだから今後も見ないだろうけど、でも、学生の頃録りだめして見まくった(昼間の80分枠でばかばか流れていたのだ)大映や日活の映画群(田宮二郎の犬シリーズとか、二谷英明の流れ星シリーズとか)わけで、結構、無駄な知識の元ネタになっていたりするから、折角再生可能にできるかも知れないチャンス(ってのはテープメディアを購入するって選択肢があったわけで――と思ったらアマゾンにはそんなカテゴリーがそもそも存在しないんだな)なんてハナから無かったのか。
FDとかLPとかVHSとかLDとかどうにもならないメディアが蓄積されていくってのは寂しいことだな。たとえば、1900年なんてテープとLDで持ってるわけだがどっちもレガシー(というかLDプレイヤーは年末に買ったから当分は平気だろうけど)、でも映画そのものも人類の文化遺産。今だってDVDだCDだとか買ってるけど、20年後、さて余生は映画でも見まくって送りましょうかと思った時には、すでにレガシー化して見られなくなってんだろうな。
ちなみに、本来の映画の時間をまったく無視してばさばさ切ってCM入れるためにズタズタにして、しかもトリムしまくるってどうよ、と思ったものだが(上で書いた12チャンネルの昼間の邦画の時間帯では120分の大作だろうが100分だろうが90分だろうがとにかくCM込みで80分という時間枠で放映するわけだ。トリムってのは、シネスコをスタンダードにするために脇をちょん切ることで、最悪の例は『悪名』に見られる。ふすまが映ったシーンで、勝新太郎と田宮二郎がなんかおもしろそうな会話をしているんだが(ここに中村玉緒がからんだり)、なんだかさっぱりわからない――でも、池袋の日勝かどっか地下のオールナイトの5本立てでホンモノを見たらびっくり、シネスコの両端に陣取って差しで呑んでるシーンだったんだとか)、考えてみれば今見られるオーソンウェルズだってフォードだって、ザナックとかがズタズタにちょん切って適当に編集しているわけで、残った映画がやっぱり映画だからそれで良いのだと納得していたり。
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