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日々の破片

著作一覧

2005-08-29

_ 断片

輝く断片 (奇想コレクション)(シオドア・スタージョン)

なんか、妻が図書館から借りてきたのでつい読んでしまった。

すごく不思議なんだが、みんなこれ読んで主人公に共感すんだろうか? っていうか、しないわけでもないんだが、絶対、どっかおかしいんじゃないだろか。

どうして疎外感の固まりの人間を主人公において物語が成り立つのか。怖いものみたさとして受け取るのか、ああわかるわかると受け取るのかってすごく大きな差だと思う。

というわけで、SFとして考えれば確かにでたらめなんだが、恐怖を忘れさせる兵器のやつが一番心地よかったり。

ヘンリー・ダーガー 非現実の王国で(マグレガー,ジョン・M.)

それにしても、どの作品も主人公がヘンリーダーガー(ちょっと脳に欠損があったせいでいろいろ苦労したらしいが結局、病院の掃除夫をしながら老いて死んだ。で、家主が部屋を片づけたら出るわ出るわ、山のように絵が出てきた。どれもこれも少女がたくさん。でもみんな股間に一物が。生涯童貞だったせいで、どうなってるか知らなかったからだ。っていうかそのての本や映画も見たこと無いってことだから−−アメリカだから調べりゃちゃんとわかるわけだが、考えてみたら日本だとネットワークが不通な人だと本気でわからんのか。それも不思議な話だな−−(ということにしたい人がそういうことにしたんであって、知っているけどそう書いたって可能性もあるじゃん、と気づいたぞ)、本当に職場と家を単純に行き来して夜な夜な絵を描くだけという妄想生涯)みたいで、スタージョンは実はヘンリーダーガーと出会っていたんじゃないかとか、アメリカって国にはヘンリーダーガーが何万人もいるんじゃないかとか、そんな印象も受ける。特に重婚のやつなんか職業も同じだったり、表題作もなんか似たような境遇であるなとか。

例えばロバートブロックのサイコもの(帽子の上の小鬼とか、映画のサイコもそうか)とかが、技巧的で明らかに変なやつ(観察対象としての)の物語なのに、スタージョンのってどうにも観察対象の物語ではなく当事者の物語に見える。人称の問題ではない(ブロックの帽子の上の小鬼は一人称だ)。それが強く出過ぎると妙にしつこくなってしまうのかも知れない(重婚のやつはしつこ過ぎて途中でどうでも良くなってきた)。ミドリザルのは良い感じ。無理矢理妙な落とし方をしているが、あの偉そうな説教を皮肉として書きたかったんじゃないかなと思った。

あとは、やはりしつこ過ぎてうんざりしてくるが、いつも微笑んでいるやつは、2人の登場人物が両方とも良い塩梅にいかれているのが結構良い感じだった。

それにつけても 巨匠に会ったら巨匠を殺せというのは、わかりやすい良い話だった。音楽の謎に迫るところが特に気に入った。

_ VB(.net)おもしろい。

Public Class Form1
    Inherits System.Windows.Forms.Form
    Dim a() As Integer
    Private Sub Button1_Click(ByVal sender As System.Object, ByVal e As System.EventArgs) Handles Button1.Click
        ReDim a(-2)
        MessageBox.Show(UBound(a))
    End Sub
End Class

と書くと、その瞬間、-2に赤いにょろにょろが付く。予想した動作。

Public Class Form1
    Inherits System.Windows.Forms.Form
    Dim a() As Integer
    Private Sub Button1_Click(ByVal sender As System.Object, ByVal e As System.EventArgs) Handles Button1.Click
        ReDim a(-1)
        MessageBox.Show(UBound(a))
    End Sub
End Class

ほー。(0)で1ってのは知ってたけどこいつは知らなかった。

via @it。しかし、newしろとかレイトバインディングがどうしたとか、どうでもいいじゃん。っていうか、VB.NETで記述するんならVB文法使え。でもStringColletionには賛成。


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