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日々の破片

著作一覧

2007-10-14

_ Webアプリケーションの歴史

今になって振り返ると、執筆した時期が2005年12月かその前あたりという制約を別にしても、ちょっとそれは違うというような点(関数型に対する見通しとか)も個人的にはないわけでもないけれど、昨日理由があって読み返したら、結構おもしろかったので、公開することにします。

Webアプリケーションの過去・現在・未来

(編集を使って、そこらじゅうにリンクを入れまくっていただけるとおもしろいかな)

_ 歴史を生きるということ

なんでおもしろいのかな、とHiki用に編集していて考えた。

それは自分が歴史の流れの中にいるということを感じることができるからのようだ。

目の前で少しずつ世の中が動いていくことを、年代とその時生起した事実を組み合わせることで、客観的に強く意識することができ、それとその時の自分のありようを重ねあわせることで(レトロスペクティブ)、それがどんなに小さいことであっても、歴史へのかかわりを意識する。

思うに、この歴史へ参加しているという当事者感覚と、世の中はそれがなんであれ、それがどのていどの量であれ、変化し続けいているという意識を、おれは普遍的な人間感覚なのではないかと考える。

それが普遍的な感覚だから、人類は歴史を記録し、変化を確認し、仮説を立て、原因を追求し、予測もする。

思うに、この感覚があるからこそ、進化論のような考えに思い至ることになるのではないだろうか。そして、そのような変化に対する鈍感さや、歴史に対する個人の関わりへの実感の喪失(あるいは欠如)が、平たい地球や反進化論や歴史否認主義に結びつくんじゃないかな?

_ 嘘つきのインディアンの話

はなればなれに [DVD](アンナ・カリーナ)

ジャックロンドンは名作を書いた男だ

たとえばこんな話も

とても嘘つきのインディアンの話だ

嘘にあきれた村人たちが彼に云った

"嘘をやめるまで戻ってくるな”

男は丸木舟で旅立ち 2年後――

村に戻ってきた

村人たちは訊いた

"外の世界はどうだ”

”すごいぞ 大きな機械が……”

(フランツ手を交互にうごかす、シュッシュッシュッシュッシュッシュッ)

"空を飛んで……"

(フランツ、飛行機が飛ぶところを手でやる。ブイーンイーンイーン)

"こんなバカでかい家もある"

(フランツ、摩天楼を手で描く)

"まだ懲りずに嘘をつくか"と村人は――

"2度と戻るな"と男を丸木舟で追い出した

このお話がおもしろいのは、まずそれが本当にジャックロンドンが書いたかどうかわからないということと、なぜ、この話をすることになったかのきっかけにある。

フランツは強盗計画を実行に移すことを渋るオディールに、計画が終わったら海外へ行くことを提案する。だから大丈夫だ。

オディールは訊き返す。「南米?」

「いや、」とフランツは答える。「ジャックロンドンの国へ行くんだ」

で、引用したモノローグが始まる。

フランツが語り終えると、オディールはにっこりと微笑み幸福そうにする。

その後に、ゴダール自身の情景に対するモノローグが入り、フランツは喋り続け(声は出ない)、オディールはそれをほとんどうっとりと見つめる。

で、やっと音声がシーンに戻る。

「で、どこへ逃げるの?」

「君が一緒なら南米にする」

語られた言葉は語られず、語られない言葉が語られる。

会話は現実の会話のようにもつれて、一貫せず、調和しない。

それがものがたりだ。

本日のツッコミ(全12件) [ツッコミを入れる]
_ 通りすがります (2007-10-15 10:50)

ドラえもんののび太のご先祖さまの話みたいですね>うそつきネイティブアメリカン。ポリティカリーコレクトネスに気を遣ってみる。

_ arton (2007-10-15 12:20)

どんな話何ですか?<br>現代に連れて来ちゃうとか?<br>#引用は正確に(確かにちょっと考えなくはなかった)

_ 通りすがります (2007-10-16 00:12)

そうです、ご先祖が「ほら吹きなんたら」ってあだ名で有名とパパに聞いたのび太が、それじゃかっこ悪いから現代につれて来て色々と教えてヒーローにしてやろうと企んだら、昔に返したところで結局ほら吹き扱いされましたというオチでした。

_ arton (2007-10-16 00:28)

なるほど。原理を教えなければだめ、と。(云う事になるなぁ)

_ Craf (2007-10-16 02:34)

微妙に違ったような。<br>ほら吹きで有名という話を聞いたので現代に連れてきて話を聞こうとしたんだけど、本人は現代の環境に驚くばっかりでほら話は聞けなかった。<br>結局その経験のおかげでほら吹き扱いされるようになったってオチは一緒ですね。

_ 通りすがります (2007-10-16 02:37)

あらま、ほら吹きはわたくしでございましたね。

_ arton (2007-10-16 02:42)

おお。別にほら吹きじゃなかったのに、過去に介入したから、ほら吹きになったので、ほら吹きという記録が残ったので、興味をもって過去に介入したから……というパラドックス(で良いのかな)なんですね。<br>いいなぁ。

_ Craf (2007-10-16 07:52)

思い出しましたが別のご先祖の話で、ヒーローにしてあげようと力が強くなる手袋をあげたんだけど、農作業にしか活用してくれなくてがっかり(本人は喜んでる)てのもあったので、こちらと混ざったのかも。<br><br>ドラえもんはいろんなパターンのタイムパラドックス話ありますね。<br>子供心にバックトゥザフューチャーなんて目新しく無いなぁとか思ってた記憶が。

_ arton (2007-10-16 10:08)

ちょっと同意できないかも。というのは、あれはパラレルワールドの概念は無いことにして、本人消失のスリルとか、世界を変えることの肯定とかが目新しかったと思うからなんだけど。

_ arton (2007-10-16 10:09)

あ、ドラえもんもそうなのか。

_ 通りすがります (2007-10-16 10:21)

ああそれとごっちゃになってたのか。すっきりしました、ありがとうございます>Crafさま<br>そもそもドラえもんそのものがタイムパラドックスですよね。ドラえもん出現しなかったらのび太は就職出来ないからって起業して、その会社が火事になるんですけどそれが1993年なんですよ。ああ俺も子持ちになる訳ですよ・・・・。

_ arton (2007-10-16 20:05)

>就職出来ないからって起業して、その会社が火事になるんです<br>えらく前向きなのび太ですね。


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