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とても悲しくなる。というか、なんでこれ読んでんだろう? とはてなになりながら、それでもおもしろいフリージア。
なんとなくオートバイとマフラーが喚起する風景に郷愁を覚えて、まったくそれが何か知らずに買い、あまりのおもしろさにぶったまげた。っていうか、おもしろい。
最初は、びんぼーマンガだと思いながら読んでいると、意表をつく展開となり、気づくと、あたかもエメリッヒもかくやというスペクタクルとなってびっくり仰天。
もしかして知られざる大傑作かと読み進めると、どんどん失速し、話の落ち着き先も、なんか若松孝二の昔の作品を観ている気分になってくる、だめな人たちの西口騒乱のようになってくる。
筆者インタビューが巻末にあって、ああああああ、そうかそうか、そういうことか、おれより1つ年上というか同世代人があの頃に書いた作品なのか、とえらく納得する。
まあそれはそれとして、アジを始める前までのおもしろさは天下一品、残された地元の少年団のエピソードも無茶苦茶おもしろいし、全体としては、失敗した大傑作ではあった。
作家と読者の両方が、自意識が肥大した頭のおかしなやつとお互いを認識してしまうタイプのマンガをおもしろいと感じるおれは、まあ、そのての人なのだろうと、うんざりするが、しょうがない。
それはそれとしてリボーンの最新刊を後で買おう。
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