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フィガロの結婚は、実際のところ1/4は解説で、そこにはルイ王朝末期をさっそうと駆け抜けた劇作家にして天才時計職人(時計勝負とか)、政商(アメリカ独立影の最大功労者)にして謎の未亡人キラー(生涯二回)、怪異なことまるで香水の主人公だがそれとは違って見た目も抜群な伊達男、でも歴史の教科書には名前がきざまれていないボーマルシェという男について語ってある。
これがすごくおもしろい。
フィガロの結婚が潤色されたオペラの脚本と異なり、自由平等友愛ディドロ万歳(直後にボーマルシェはディドロ全集を出版するので広告説も)で、しかし軽妙洒脱の粋で、つまり滅法おもしろく、ボーマルシェに朗読聴かされたルイ16世が怒ることも出来ずに苦虫噛み潰さざるを得なかったのもむべなるかな。
と、面白さ倍増本だった。子供に感謝。しかし考えてみると、こんな好色本を読む年齢になったんだな。
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