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ガスレンジを変えたら、これまでおれが培ってきたガスレンジの常識と違い過ぎる。たぶん、それは良いことなのだろうが、どうにも違和感がある。
早い話、安全側に倒してあるということなのだが、お湯を沸かして沸騰したら止まる、中華なべをコンロから浮かせてかき混ぜていれば止まる、ガンガン強火で煮詰まらせようと(というか、アルコールを飛ばそうとしたりとか)していても勝手に弱火に変わってしまうとか。っていうか、まさにそういうことをしたいがために、IHコンロではなく、ガスコンロを選んだのだ。これではガスにした意味が、炎を眺めて原始の感覚を揺すぶるだけの意味しかないではないか。
もっとも、どえらく便利になっている点もあって、トロ火で5分なんていうのは、タイマーを設定すれば勝手にそうやってくれるから、今まで使っていたキッチンタイマーがほとんど不要になったり。というか、ガスコンロにタイマーがつくとはねぇ。なんでも組み合わせれば良いというわけではないにしても、これは確かに便利だ。
で、いろいろマニュアルを調べて、3つあるコンロのうち最左端のものは、安全装置を外す機能(外せるということが機能なのだよ)があることがわかり、まあ、そういう作業をするときは最左端のコンロを使うことにして落ち着くわけだが、
はたと気づく。
ガスコンロですら、UIのアーキテクチャを持つということだ。ってことは、当然のようにUIアーキテクトが居て、法務部門からのチェック(耐火安全とかなんとか)やら営業からのチェック(機能がなければ競争に勝てず、かといって機能を付ければコストが増す)、マーケティング部門からの注文、デザイン部門との調整とか、実装部門との調整とかに頭を悩ませているのだろう。
セキュリティとユーザビリティのトレードオフなんて、まるでどこかの業界の話のようだ。世界は狭く、そして広い。
東京ガスは、そういえばお料理教室とかもやっているから、そこからエンドユーザのユーザビリティチェックとかもするのかな(調理器具に開発中のやつを混ぜてみたりとか)?
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2008年からのガスコンロの規制の影響ですね。<br>http://allabout.co.jp/house/kitchen/closeup/CU20071106A/<br>海外のかっこいいコンロが新規には使えなくなるのが寂しい。
この記事はおもしろいですね。ありがとうございます。特に『この装置が完全に働くためにはコンロの全口に安全装置の取付けが必要で、そうすることで出火原因を押さえることができるというのが、「あんしん高度化ガス機器普及開発研究会」の結論』というところ。<br>海外のかっこいいコンロというのは考えてもみなかったのですが、割と一般的に売っていたのですか?(椅子とか机とかを売っているのは知っているけど)
すみません、私も詳しいわけではないのです。<br>allaboutの記事を読んで規制により選択肢が狭まるのはいやだなと思って記憶に残っておりました。<br>確かに考えて見れば、一般的には販売してないかもしてません。<br>印象としてはデザイナーズマンションなどで憧れのキッチンの設備として<br>ヨーロッパやアメリカの器具をつかいたい人もいるのかなと思ってました。<br>ROSIERESとかMagicChefなどで検索すると、<br>販売しているサイトも見当たるので、需要もあるかと思います。
うーん、http://www.tge.co.jp/product/renge/rosieres_info_091215.pdf とか読むと、ガラパゴスって言葉(その中では天国なわけだが、市場規模と開発のためのコストが見合わないということをガラパゴス島と呼ぶというのが良いと思う)を思い浮かべずにはいられませんねぇ。まあ、(これまでロディエとか知らずに過ごしてきた以上は)僕自身がそこに適応しているってことですが。
ロディエじゃなくてロジェール。