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はてなブックマーク(と妙なフルスペスで書いてみたり)を眺めてて、上にあがってるから韓国に何を学ぶ というのを読み始めて面倒になってやめた。基礎研究への投資を控えて……といってもどこかが基礎研究しなければならないのは当たり前の話で、こういうのは先行して資本を蓄えたところのある意味義務のようなものだ。というかそれなしでは世界が回らない。
そういえば、中国の日本のうまくいっていないところを学ばないようにしようという論説の翻訳(これはおもしろかったので読んだ)を引いていて中国に学べるかもとか書いているようなブログもさっき読んだ(が、もうどれかわからないからアンカーなし)。
こういうの、どっかで見た覚えがあるな。
ジャパン・アズ・ナンバーワンのころだ。
アメリカがやることがうまくいかず、ふらついていて、いろいろ困ってたときに、あのへなちょこで言いなり君だった落日の帝国日本がなんか最近ぶいぶい言わせているぞ。おれたちもしかしたら間違ってたのかも。日本に学ぼうそうしよう。
で、実際に学んだそうで、シックスシグマとかそういうのが出てきたりして、それがウェルチ一家以外で成功したかどうかは知らない。ただ、そういう事例からこねくり出したメソッドを唱える口先だけのところにお金を払う貧すれば鈍するところは消えてなくなり、そこが持っていたマネーが他のところに回って結局元に戻ったり(そしてまた落ち込んだり)。余分なことをしなかったところのほうがむしろ今でも生き残っていたり。
落ち目になると、それまで小ばかにしていたところの動きを真似たくなるようだ。
子供は海に行くと波が寄せたり返したりしていると上っ面を見て考えるらしいが、実際には同じところを上がったり下がったりしているだけだ。それは海に浮かんでいるものをみればわかるわけで、確かに同じところを上下するだけだ。もっともミクロでは波打ち際では確かに往復しているし、マクロでは干満によって移動するわけだが、しかし身の丈の範囲では単なる上下運動だ。
マクロの動きは変えられない。原因を取り除くには月をどうにかしなきゃならないわけだし、しかもそいつは実際には手が届かない。かえる場合にはユニバーサルにやらなければならないわけで、それをローカルな方策で変えられるように言い出しているやつがいるとしたら、それは詐欺師というものだ。
ミクロの動きはこけおどしだから、ちょっとした堤を作ればさらわれる心配はない。だから、こいつにはその場その時の対応がある。したがって、こちらはそれなりに方策が取れるし、取るべきだろう。
重要なのは身の丈のところだよな。で、ここは単に浮き沈みがあるだけのことだ。むしろせっかく沈んでいるときには、そのまま底のほうを探ってみると何かおもしろいものがさらに下に沈んでいるのを見つけられるかも知れない。
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