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前から、類推とか、たとえ話ってやつについて、仮説を持っている。
あれのことだ。「たとえ話はかえってどうしたこうしたうだうだ」とか、「ストリクトな用語を最初からきちんと教えるべき」とか、と、その反対。
で、最近(といってもここ数年)の観察から、おそらくこの分水嶺が20代と30代の間にあるように気づいた。
もちろん、ストリクト、反たとえ話が、若いほう。類推に頼ったり、雰囲気後に頼ったり、たとえるのが、経験があるほう。
つまり、それはまさに経験の問題なのであった。
30代近くなったり、それを越えたあたりでは、仕事というものについて数年以上が経過しているからだが、教科書+先生から学ぶことよりも圧倒的に経験や実作業を通して学ぶことが当たり前になってくる(実際には、小学校に上がる前は、そうやって学んできているわけだが、就学前というのはおいておいても良い)。
その結果、経験や実作業を通じて学んだことからの成功体験も増えてくる。その効率の良さや、通じやすさ、応用の利き方を身をもって知ってくるのであった。それに加えて、それだけの知的経験による蓄積があるために、圧倒的な効率性をもって概念を丸掴みして、判断できるようになってくる。したがって、ストリクト、反たとえ話の非効率性(そこにその用語や理屈そのものを記憶する手間が必要となる)が逆に学習の障害となる。
必要性の観点からは、総合的な視点で考える必要が出てくるってのも理由のうちだろうな。そのため、狭い領域の深堀に必要となるストリクトな知識や用語は逆に邪魔になるのかも知れない。
とは言え、明らかに間違った俗流用語の使い方はやめといたほうが良いとは思うではあった。
まあ、個人差もあるだろうな。
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