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子供がホームズ観て気に入ったらしく、ロバートダウニージュニアつながりでアイアンマンのDVDをツタヤで借りてきたので一緒に観た。
観ていてなんとなく思ったのだが、ファンタスティックフォーといい、X menといい、あるいはバットマンのブルースウェインもそうなのだが、アメコミのヒーローって基本的に科学者なのだよな。
アイアンマンの主役のトニー・スタークだって、兵器会社の社長で単なる女たらしのようでいて、特殊なエネルギー装置を手近のガラクタ(というセリフを技術的に作れませんという言い訳を部下の技術者に聞かされた悪の親玉が使うけど、実際はまともな材料だったかも)を使って(もっともそうしなければ死んでしまうという前提つきなわけだが)さくっと作ってしまう天才科学者(しかも自分で溶接までする技術者でもある)だ。
アイアンマン デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD](ロバート・ダウニーJr.)
なんでだろう? と不思議に思うが、マンガとは言え、本を買える層でかつ本を読む層というとその時点でフリークスだから、当然のようにヒーローは科学者ってことになってしまうんだろうか? もしそうならば、アメコミにはそれほどスポ根みたいなものはないことになるだろう。どうなのかね。
そういえば、手塚治のマンガは1960年代途中まではロック少年にしろ、W3の星少年にしろビッグXの小僧にしろそれなりに科学的少年だったし、久松なんちゃらのスーパージェッターとか8マンとか(これはSF作家たちが原作/脚本書いてたからか)それっぽかったのが、だんだんそうでなくなって(手塚治のどん底期になる)、妖怪とスポーツマンの世界に変わっていったような気がする。空手バカ一代とか。またはワルとか(ちょっと違うが)国松君とか愛と誠とか石井ひさしとか、不良少年が主人公だったり。手塚治の晩年はブラックジャックは医者だけど、あとはタクシー運転手とか役者とかブッダだしな。
で、アイアンマンは想像以上におもしろかった。これがスポ根タイプなら、直截的にイスラム原理主義者が敵になるところが、奇妙な多国籍集団だったりして(もちろん、見るからに邪悪そうな男がすべての黒幕だし)、モビールアーマの戦いは面白いし、氷結して墜落するところが一応伏線になっていたり、いろいろ細部まできちんと作ってあって笑いながら観ていられる良い娯楽作品。
そう言えば思い出したが、アンブレラ・ファミリーも買って読んだが、これも主人公の長男のスペースボーイはゴリラの体を持った科学者だったな。
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