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本棚を軽く見てみたら、岡崎京子って、そのくらいの長さでまとめることが多かったのだな、と気づく。
(なんか、1冊になっちゃってるけど)。それにしてもこっちは何の記憶もないな。
一方、これはそれなりに覚えていたりする。
男の子は眼鏡をかけてリゾーム読んでるし、ビックリハウスが休刊して「アキラ」が始まるし、頭の中ではゲリーニューマンのジムノペディが鳴るし、巻末には浅田彰との対談が出ている(マンガ自体は90年代に入ってから書かれたものだから、これから始まる無意識の時代に対して、どうして葬ったはずの70年代が復活してきているんだよーな感じが半分、やっぱ80年代のドライブ感って楽しかったねが半分)し、ああ若気の至りっぽいところが実に良いんだけど、高校生がだらだら過ごしているだけのマンガで、ささやかにしか何も起きないし、何も起きる必要もないし、80年代の「カルチャー」っぽさの良質なサンプルだなぁ、とぺらぺらめくって感慨にふける。しかし、他人が書いた本なのに、読むとどうにも赤面してしまうくらいに同時代人っぽいところが、好きなところなんだろう。実に良いマンガだ。
これも1冊になってしまってるな。しかも引退した本らしい。
難波のじゃりん子チエに対抗しようとしたわけじゃなかろうが、小学生の女の子が主人公だったってのは覚えているが、あまり印象にないなぁ。
しかしアマゾン評を読むと、見事にスージーアンドザバンシーズがスルーされていて驚く。ハッピーハウスっていったら、まずスージーがピエロみたく踊りまくる妙なビデオを思い浮かべて、そしてこれ読んでへへへへとなるのが(575とか季語とか知った上で芭蕉を読むような意味で)正しいと思うんだけど。ハッピーなハウスなんだから、当然、それは空っぽの洞窟だ。
Kaleidoscope(Siouxsie & The Banshees)
それにしても4半世紀以上たつというのはおもしろいことだ。おれが小学生になったときに、アメリカとの戦争に負けて、中国でもこてんぱんにのされて逃げてきて4半世紀だったわけだから、ちょうどそういう間隔の昔ということだな。
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