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日々の破片

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2010-10-17

_ 谷桃子バレエ団のレミゼラブル

五反田のゆうぽうとで谷桃子バレエ団のレミゼラブル。

構成は、ほとんどミュージカルと同じ。

ただし、音楽はいろいろ。わかったのはバルトークの(多分)弦打チェと、スメタナのモルダウ河(のボーカルバージョン)。

ストーリーを舞踏で表現するモダンバレエ(トウシューズ履かないという意味で)ということになるのかな。

こういうのは初めて観る(ローラン・プティとかはこのタイプになるのだろうか)のだが、おもしろかった。人間の表現力というのはすごいものだな。

どうも、おれは牧師のエピソードが好きらしい。あるいは好きになったらしい。官警に連れられて来たジャンバルジャンにかえって銀の燭台を与えるところは思わず感動した。

革命家たちが、特にエポニーヌが服装のせいか、振り付けのせいか、どうにもフランス革命後の時期というよりも、文化大革命のころみたいで違和感はありまくり。挙げたほうの手に赤い小冊子を思わず持たせたくなった。多分、白毛女の舞台写真なんかで見慣れた感じがするからのようだ。(プログラムに「戦死」と書いてあってものすごい違和感をもったのだが、というのは、市民が戦争にまきこまれて死ぬことは戦死とはどうにも言い難い気がするからだが、ここでは銃を手にして戦っていたから、まったく文字通りに戦死なのだった)

最後に谷桃子本人が舞台挨拶に出てきて、創立60年というからには、仮に20台で旗揚げしたとしても80はゆうに越えているわけで、驚いた。日劇で白鳥の湖を観て感動してバレエを志したというが、今から60年前が1950年で、その頃に旗揚げできたということは、戦前の話なのか(ならば90は越えている勘定だが、そうなのかも知れない)、それとも戦後すぐに観てあれよあれよと旗揚げしたのかそこはわからないが、ろくに資料もなくて手さぐり状態でどうしたとか言っていたのはその通りなのだろう。

突然、以前何かで読んだ代々木上原の界隈のバレエ教室の話とかを思い出したが、それとは関係なく、大変なご苦労をしてきたのは間違いないだろうなぁ。と、思わず畏敬の念を持つ。


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