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Windowsが特に先鞭だと思うんだけど(もちろんそれまでもSNAだのFNAだのHNAだのBSDだのわけのわからないと普通は考える頭語はあったわけだけど)、OLE、API(人口に膾炙したのはWindows APIのペトロズド本あたりだと思う)、FAT、BAT(このあたりはDOS(これもだ)あたりだが)、アルファベット3文字用語というのは、何かろくでもないものの象徴のように言われる。
のは、良いのだが、暗号の分野って特に言葉が奇妙な参入障壁を作っているような気がする。
まずnegligibleで、とにかくやたらとnegligibleが頻出する。つまりは確率的に問題とならないくらい稀(2の256乗とか)なので安全というときに使うのだが、ロングマンを参照する限りは基本語彙ではない(そんなに重要な用語なら基本語彙(insignificant)を使えば良い気がするのだが)、もしかすると語源がフランス語というのが(なんか印象として暗号とかはヨーロッパ由来の学問っぽいからだが)意味あるのかも知れないけど、それにしてもネグリジェ(女性の寝具のあれだ)が語源らしい。
で、とにかく3文字と3文字+1のオンパレード。MAC、HMAC、PMACとか。
CCMはCBC-MACしてからCTRで暗号化(802.11i)とか、EAXはCTR暗号化してからCMACとか。で、AEADサポート当然。なんだこりゃの世界だ。
なんで略語が多いのか想像するに、長い単語が頻出するからっていうのもありそうだ。MACは、Message Authentication Codesだからそれでも大したことはないけど。そのあたりがどうにも厨房っぽい。
というわけで、このあたりの人の怪しさというのは、使う言葉にも由来してそうな気がぷんぷんするのだった。
代数学から学ぶ暗号理論: 整数論の基礎から楕円曲線暗号の実装まで(宮地充子)
(一通り知るには、このあたりの本を読むのが良いのかな?)
ジェズイットを見習え |
暗号の分野は素人に入ってきてもらおうと思ってないってのも大きいかも
そうなんでしょうね(そこが白い帽子と黒い帽子を都合に合わせて取り替えているような印象を受けるんだけど、気にしないんだろうな)。
暗号を客引きに使ってるのって、暗号業界じゃなくて数論業界なのでは
客引きが数論業界っていうのはいいんだけど、暗号業界って参入障壁を巡らしている内側でマッチポンプんしてるような印象があるんだよね(という印象を受けるのが用語の厨房っぽさからかなぁという話)