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先週から通勤中に読んでたミレニアムの1巻目を読了。えらくおもしろかった。
紙で400ページが1cmに満たないデバイスで読めるのはありがたい。
罠にはまって名誉毀損で有罪になった独立系雑誌の経済記者が、政治的な休暇中に引き受けることになった財閥の過去の事件の調査をするうちに明らかになるスウェーデンという国に残るナチズム(国家社会主義のほうではなく、優生主義のほう)や、弱者に対する性暴力のありようと、その事件にかかわってくることになる(主人公の観察によると)アスペルガー症候群らしき女性ハッカー(が、タイトルロールのドラゴンタトゥーの女)の社会との困難な格闘が書かれている。物語の基調となる主人公は経済記者のほうだが、人間的な魅力はハッカーのほうにあるし、タイトルロールなんだから(ただし翻訳用みたいだ)本来はそっちが主人公なのだろうが、意味がないと口をきかないので作家としては物語を語りにくいので副主人公っぽい位置においたのかもしれない。
ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女(上・下合本版) (ハヤカワ・ミステリ文庫)(スティーグ・ラーソン)
最後はまったく感が漂ってしょうがないけど、しょうがない。せっかく掃除したのになぁ。
本編の演出の素晴らしさが特筆ものなのだが、一番、観ていて印象に残ったのは、衣装と舞台のデザイナーコンビに対する幕間のインタビュー(ルネフレミングによる)。
2人とも女性らしいのだが、ハンプティとダンプティのように仲良く手をつないで肩をさわったりしながら、まるで二人の共通の秘密を分け合うがごとくインタビューに答えるので妙に印象的だったのだ。
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