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日曜は新国立劇場でナブッコを観た。
スーパーならゾンビだが、百貨店(あるいは高級なモール)なのでバーダーマインホフか赤の旅団かという風情のバビロニア人が攻めてくる。
バーダー・マインホフ 理想の果てに [DVD](アレクサンドラ・マリア・ララ)
テロリストは21世紀でもバーダーマインホフみたいなファッションなのだろうか? というか、ヨーロッパ人が想像するテロリストの類型を彼らが作ったのだろうなぁとか思ったり。古臭いけどオペラだからいいのだろう。
祭司長の妻屋が、いままでで一番いかしたルックスで登場して、裏番組で代々木公園ではワンラブフェスをやっているということを思い出す。
ビッグ・バッド・ママ [DVD](アンジー・ディッキンソン)
アビガイッレがとてつもなく太った(服のせいでそう見えたけど、普通に太っているくらい)女性で、まるでビッグバッドママだが、歌はすばらしい。良く通る声。いいなぁと思ったら、先日のアイーダで王女を歌ったマリアンネ・コルネッティだった。
ナブッコのルチオガッロはスティール写真を見るとトニー谷なのだが、舞台の上では髪が長いので、まさに第三世代のテロリストのリーダーっぽい(バーダーは第二世代なのでちょっと髪が短い)。というか、歌も良い。低いのにちゃんと声が通るのだ。
それにしても、演出(というよりも舞台美術)はうまい。
ベル神の偶像のキューピーちゃんとか、ちゃんと考えて構成されているのは見事だ。
一方、曲は、ヴェルディ20代。時代感覚はあるのでレシタチーボは使わないが、かといって無限旋律を考え出すほど革命家ではないので、唐突に曲調が変わり、別の曲になる。全編歌なのは素晴らしいが音楽的な脈絡には大いに欠けると思う。
いずれにしろ、良いプロダクションだったので、再選したらまた行こう。
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