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4回目になるが、最初の30%くらいは通勤電車でぼつぼつ読んでいるのだが、結局、夜更かしして全部読むパターン。小説としてのうまさは抜群ではある。
が、やはりどうにも気に入らない。気に入らないのが思想の問題であるのは明らかだが、面倒くさぇな。
そうは言っても作者も21世紀も10年過ぎた時代の作品を書いているのだから単純化するつもりがないのは読んでいてわかる。
特に今回のは憎悪と愛の2つについての鏡像を利用して警察的な薄っぺらな正義観に陥らないように工夫している。のだが、それがあまり効いていないようにも思う。機龍によるバトルものとしての側面に合わないからかも知れない。
当然、読んでいる間は、こちらが知っている風景として、セルゲイボロドフのコーカサスの虜の風景(ボロドフの立ち位置からはロシア側になるわけだが)を眺め続けることになる。
どうしてカフカスといえば少女なんだろうか(というくらいコーカサスの虜のポスターはうまくできている)?
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