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日々の破片

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2014-06-05

_ フリットリのリサイタル

オペラシティのタケミツメモリアルホールで、フリットリのリサイタル。

第一部は歌曲で、デュパルク、ベルリオーズとフランス圏が続いて、最後はトスティという知らないイタリア人。知らないはずで、オペラ全盛期にあって(オペラ作曲家以外は作曲家にあらずという状態だったらしい)ひたすら歌曲を作った人らしい。が、これが実に良かった。というか、ジャンルは歌曲だがオーケストレーションもフレージングも同世代のオペラ作曲家と同じ空気を吸って吐いている。

最初はドニゼッティの聴いたことがないオペラの序曲。つんのめるような妙なリズム感にとまどう。

第二部はオペラのアリア。最初が皇帝ティートのやつ。で、小さな机、アイーダときて、トスカ。

でも実は(おれにとっての)本命はアンコールだった。最初がフィニートで終わる良く知っている曲(が思い出せなかったがアドリアーナルクブルールの最後のところだった)、次がアドリアーナルクブルールの私は卑しい僕です。最後がまったく知らない曲だが、オーケストレーションと最後のハープでマスカーニとわかる(友人フリッツらしい)。

これでおしまいと歌って、それでもアンコールが来るから、私は卑しい僕ですと来て、それでもアンコールが来ると友人フリッツ(が、これが前の2つのように洒落になっているのかはわからない)。

というわけで、曲については最後になればなるほど好きなのだが、それと声は別で、フリットリの声は部分部分で共鳴して実に美しいのだが、特にトスティで顕著だった。

帰り、初台から京王線に乗らずに新宿方向へ歩いていたら、ウィグル料理の店があったので、舌のサラダ、カワブと串焼き、干しぶどうが入っていてヨーグルトをかけて食べるチャーハンみたいなの(ポロ)を食べる。ja.Wikipediaを見ると、食べたのと良く似た写真が出ていて、なんというか見た目にバリエーションが無い料理というか、どうあってもこうなるという伝統というかを感じて、妙な感じになる。いずれにしても、おれが一番好きな地域の食べ物は今のところ中央アジアのもののように感じる。というか、ユーラシアの料理はドーバー海峡から親潮までの間でほとんどはずれはないような気がする(ラオスの料理は食べたことないけど)。


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