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池袋北口へ中国東北料理を食いに行ったのだが、少し早く着いてしまったのでうろうろしていて、奇妙な感覚に襲われる。
おれは(乏しい経験から導かれたものとして)香港の街を歩いているのではないか。
それは嗅覚が、それほど日本では嗅ぐことができない香辛料の香りを捕らえたからだ。しかもべたべたと暑い。
ところがそうやってうろうろしていると、次の瞬間には日本の飲み屋街ならではの、生魚を焼く香りが今度は飛び込んでくる。が、少し行くとまた中国の匂いに変わる。しかもそこら中で急に紫煙の香りが漂ってくる。あれ、この街は歩行喫煙無法地帯なのかと不思議になるが、歩道に歩行喫煙禁止という絵が書かれている。
意外と飲屋街っぽい生芥臭は無いので匂いの混沌っぷりが実に良い感じだ。
おもしろい街だった。
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