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六本木のTOHOシネマズでMX4Dのズートピアを観る。
MX4Dはこれが初体験。
正直なところ、あまり好みではなかった。右足の脛の裏側をこちょこちょされるのはおもしろいが(もし恐怖映画だったらすごい効果だろうな)、背中を蹴飛ばされるのは不愉快だ(それが効果だろうがなんだろうが。たとえば、主人公が背中から落ちるシーンで後ろの席のやつが気を利かせて蹴りを入れてくれたら嬉しいか? おれは嫌だな)。妙な匂いがするのもあまり好きではないし(匂いが)、水しぶきが飛ぶのもだからどうした感しかない。うーむ、なに一つとってもおれにはメリットはなかったようだ。一方視覚効果はごくごく自然な3Dになっていて、もう2Dとの違和感がないくらいに洗練されていて、はて、ということは2Dが最も自然なのか? という疑問が湧いてくるくらいだ。
そういえばスクリアビンが匂いをコンサートに導入しようとしたというのを読んだことがあるが、失敗したのもむべなるかな。
それにしても、ステレオタイプのNYの警察官といえばアイルランド人なわけだが、そのての巨漢ひしめくNYPDに中華人民共和国(一人っ子政策が終わってすごい勢いで人口が増えている農業国で、妙に伝統的な価値観も残っているして自由はあまり無さそう)から小柄な女の子がやってきて活躍する話と考えると、でっかなマーケットをきちんと押さえているなぁと思った(というステレオタイプの2重構造になっているところが興味深い)。
ガゼルの主張とジュディが最初に直面する最大の価値観の転倒がいずれもヒッピー文化っぽい(ガゼルはジョンレノンみたいだし(音楽と踊りは別として演説する内容とか)、ヨガで全裸はヒッピー文化以外の何物でもない)のはなんでだろう。
獅子心王の治世下で緑の服を着たアウトローのキツネが権威と戦う話とは何の関係もないだろうけど、そのあたりも想起してしまうな。
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