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日々の破片

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2018-03-04

_ 新国立劇場のホフマン物語

3/3はホフマン物語。

あらためて思い出そうとすると、3幕の舟歌以外はまったく思い出せないことに愕然とする。

プロローグのクークルッスクランみたいな歌とかしつこいくらい歌うのにまったく思い出せない。1幕のオランピアの歌はさすがに覚えているが、それはいろいろ聞いているからで、それ以外は(群衆が家に入って来るときの歌は流れれば思い出さなくもないが思い出そうとすると思い出せない)、特に2幕は美しくて聴いている最中は素晴らしいのに終わった瞬間に忘れてしまう。

ただメロディーは覚えられないのに曲は覚えているのが不思議だ。2幕の最初にアントニア(砂川涼子、良い歌手だと思う。そうかリューや百合を歌った人か)が歌う鳥の歌はとても印象的(と聞いているときは思う)なメロディーが1節あって、それが尻すぼみになって何度も何度も繰り返されるという妙な曲で、どうもオッフェンバックはメロディー作りの才能がないのではなかろうか。そのため、たまたま美しいメロディを作れるとそれを発展させて壊してしまうことを恐れて単に反復させているのではなかろうか。

今まで気づかなかったが、ホフマンがオランピアを待っているときに歌う歌は素晴らしく美しい(が、これまたすぐに記憶から消える。コルチャックはもちろんレジェーロではないから異なることはわかってはいるのだが、フローレスの声(音質かな? おそらく倍音の含有量ということになる)に似ているなぁと感じた。ウェルテルのときはまったく思わなかったが。いずれにしても良い声だ。ミラクル博士をはじめとした悪魔がコニエチュニーという人で、素晴らしい。迫力ありまくり。

ニクラスはあまり出番がなく、ほぼ3幕の舟歌だけなのだが(最後の詩と芸術による魂の復活についての歌では少し声量が足りないのではと思ったが、そのときは後ろが開けていたので反響しないことからくる舞台設計の問題かもしれない。詩人になれと歌うところは良かった)見た目が良いので得している感じ。オランピアの安井はときどき違う音を歌っているように思ったがぜんまいが切れかけているのであればしょうがない程度で良い感じ。くるくる回るのは中で歩いているのか回転する台に乗っているのかどっちだろう。歩きながら歌っているのであればすごすぎる。

2幕、最後に上から四角い蓋が迫って来るのはどういう意図なのだろうか。

それにしても奇妙な曲だ。

子供が0時になると死ぬと教えてくれた(前回も観たからだが(国内の歌手の布陣はほぼ同じだなと見返してはじめて知る))、壁の時計は23時55分くらいから闇の中に消えてしまうので、どこまで演出意図があるのかわからない(と書いて思い出したが前回はバックステージツアーに参加できたので、そのときにそういう説明があったのかも知れない。そういえば、プロローグとエピローグに出てくる3つの扉は3人の女性用だったような)。

_ フィリップス

ちょうど誰が音楽をタダにした?(この題は最悪に近い。原題もHow Music Got Freeだから同じようなものだ。この題で内容の抜群のおもしろさを想像することすら不可能だ)を読んでいただけに、「半導体露光機で日系メーカーはなぜASMLに敗れたのか 」という題を見た瞬間に、フィリップスの根回し、FUD、買収、フェイクだろうと思ったら(誰が音楽をタダにしたでは、ドイツの研究者集団が音響心理学と圧縮の粋を傾けてMP3を開発したのに、フィリップスのいかさまによって(フィリップスが作った出来の悪いフィルタのエンコーダ/デコーダへの組み込みが必須とされ、それによってソフトウェアのモジュール構造が複雑化したためにその構造を欠点としてあげつらわれることになる)2重盲検テストでも圧縮効率でもすべての点で遥かに劣ったMP2に完膚なきまでに敗北してあらゆる市場から締め出されるところから物語が始まる)、本当にASMLというのはフィリップスの関係会社だった。

MP2にMP3が粉砕されたときも、同じような分析記事がドイツで出たのではなかろうか。実際はMP2に対するMP3同様にフィリップス方式に対する敗北の可能性は有りうる(コンソーシアムメンバーとの連携という書き方が少しそれをにおわせていなくもない)。

誰が音楽をタダにした? 巨大産業をぶっ潰した男たち【無料拡大お試し版】 (早川書房)(スティーヴン ウィット/関 美和)


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