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なんとなくおもしろそうなので買って読んだ。
ら、想像よりも遥かにおもしろかった。
そりゃそうだと納得するのは、ケビン・ミトニックはハッカーはハッカーでもコンピュータハッカーというよりは、ソーシャルエンジニアリングのハッカーだった。この男は口車という車に乗って、世界中を飛び回る。まさに立て板に水のようにぺらぺらぺらぺらおもしろ話が出てくる出てくる(本人が執筆しているのではなく、ケビン・ミトニックの放談をロバート・バモシという人がまとめた本のようだ)。
パターンは決まっていて、大体以下のような組み立てになっている。
label:a
というわけで~すれば安全かというとそうではない。
~年、~のことだ。~という男が~から~した。彼は~することを忘れていたというわけだ。
すぐさまFBIが~へ急行したのは言うまでもない。
一体何がまずかったのか?
~には~という仕組みがあるため、~から居場所がわかってしまうのだ。
では、どうすれば良いか?
実は~には~というアクセス手段がある。
~年のことだが、わたしが~へ行ったときはこの方法を使った。
つまり最初に~してから~したというわけだ。
もちろん、なんの問題もない。
さて教訓だが、~のときに自分を秘匿するには~だけではだめだということだ。~の場合には~と~が欠かせない。
goto label:a
ためになるかどうかはともかく、おもしろい。
伝説のハッカーが教える超監視社会で身をまもる方法(ケビン・ミトニック)
なお、内容紹介には
その中でミトニックが与えるヒントは、無法地帯とも言えるサイバー空間でプライバシーを守るための究極のサバイバルマニュアルとなっています。
と書いてあるが、相当違う。NSAやFBIやCIAが跋扈する無法地帯とも言える現実社会で自分自身のプライバシーを守りながらサバイバルする方法だ。
というわけで、ケビン・ミトニックのヒーローはスノーデンのようだ(スノーデンがリークするために行ったあれこれを相当細かく説明している)。というか、スノーデンが取った方法は公開されているからだろう。
なぜか読んでいる最中、なぜかビッグデータ・コネクトを思い出したりした。
これも、社会という無法地帯に跋扈する警察やらマスコミやらからプライバシーを守りながらサバイバルする話(でも)あった。
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