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日々の破片

著作一覧

2006-01-16

_ 制度とインターフェイス

制度には運用が必要で、運用には規制と推進の両輪が必要。

ソフトウェアをソフトウェアとして機能させるには実行が必要で、それを運用と呼べば、同じことが言える。

インターフェイスって多くの場合は推進側にしか目を向けていないのではないかとたまに感じることがある(特にAPIのほう。ユーザーインターフェイスには規制的なものが無いわけではない)。

その一方で、制度がそもそも不要という分野があるのではないかと。その場合には規制はもちろん推進すら不要ではないか、というようなことを(メモ、ここまで)

_ Web2.0と主義

主義というのはとっても不思議なことに、人の数だけ解釈があって(もっともエピゴーネンやフォロワーや追従者がいるから実際には大きな括りはある)しかもそれなりに機能してその名前の下に人が集まったり散じたり戦ったり死んだり殉じたり嘲笑したり殺したりする。

たとえば共産主義。どう考えたってその定義は『共産主義者宣言』にあるはずだが、レーニンはレーニンのマルクス主義、スターリンはスターリンのマルクス主義、毛沢東は毛沢東のマルクス主義、宮本顕治は宮本顕治のマルクス主義、向坂は向坂のマルクス主義、とばかばかしいほといっぱいの流派がある。外部から見ると同じようなのだが、それぞれの主張を聞くと確かに全く異なる。むしろマルクスとバクーニンの共産主義のほうがよっぽど同じくらいだ(アダプタをかますかどうかだけ)。

たくさんのお月様だ。

たくさんのお月さま(ジェームズ・サーバー)

Web2.0ってのもそういう用語だな、と。

で、しかもWeb2.0がおもしろいのは、その主義のような多義性そのものがまたWeb2.0の定義であるという入れ子になっている点だろう。

したがって、誰もが納得できる定義(しかも当然のような納得しない誰かの存在をも認める)が例示であるというのも納得できる。

追記:もしかしたら『共産党宣言』かと思って調べたらこれはびっくり。

共産主義者宣言(カール マルクス)

旧来の「共産党宣言」を廃棄し、明晰な現代日本語文として蘇る90年代の新「宣言」。

まあ、そういうこともあるな。しかし太田出版ってのはアランパーカーなみにレンジが広い(というかクラインの壷の中というか)。

_ つい昨日までの隣人を我々は敵とみなし殺戮する

関東大震災と言えば、「バンザイと言って見ろ」とか「バカと言って見ろ」だが(これらの言葉を言わせると、異なる発音をする人たちが居たのだ)、ホテルルワンダを見る人は、対岸の火事としてしか、「いわゆる先進国に住む私にとって、アフリカの悲劇は、とりあえずは他人事としてしか認識できない」もんなのかもな。

確かに90年前にもなるわけだが、素知らぬ顔をできるほど古い話でもない。井戸にやつらが毒を入れただの、子供を誘拐しただの、普段自分らがやましいことをしていることがパニックの前で逆流してしまうということなのだろうか(その血の逆流の仕方がどんな扱いをしていたかを自ずから語っているわけだが)。僕の世代はその時の様子を親や教師から(そのじいさんの話とか恩師の話というようなかたちで)聞かされたものだ。

もっとも一番おもしろかったのは会津八一(追記:これは全然違う。実際には誰のことだったか思い出せない)が色が黒いもので(関係ないのだがそこは逆流した人たちだ)やはり襲われそうになったのを、一喝して救助活動に向かわせたというようなくだり(確か高校の英語教師から聞いた)。しかし、地震よりも後の火事が怖いよりも後の民衆がもっと怖いってのはたまらん。

ウィキペディア

現在、朝日新聞は上記記事の封印を行っており、国会図書館に行ってもその記事をみることはできない。

とみんなが話題にするのが好きな新聞社が過去には嫌韓流の煽動をしてたり。

6000人と300人じゃえらく差があるが、362人という逮捕者の数から300人ってこたなさそうに思えるが(逆に逮捕者から確認がとれたのが300人でそのうらには川や井戸にさっさと捨てられた人がいるはずだから6000は大げさにしても以上には思える。いずれにしても死人に口なし)実際はどんなものだったのか。

大都市を震災のような自然災害が襲った場合(つまり極めて多数の人間がその災害に遭った場合)、2chの創発性がどのように作用するのか、それが試金石になるんじゃなかろうか。阪神大震災は1995年でまだ日本のインターネットは黎明期だった。

もし、関東に来て、しかも大手町のあたりは震災にあっても普段通りルーティングを提供していると仮定して、ネットワークが生きているとしたら、ラジオやテレビよりもネットワークを情報源とする人たちが、どういう情報を掴んでどういう行動を取るだろうか。


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