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以下、メモの生データ
どういうつもりで書いたのか 『パターン・Wiki・XP』ができるまで 2007年、オブジェクト倶楽部のイベントで講演したのがきっかけ。 2008年にプロジェクト開始 情報収集:中埜さんなどにインタビュー(都市計画の専門家としての山形浩生、ソフトウェアとしての平鍋) 2009年1月頃にレビューを開始 (角谷さん、懸田さん、shinoさんなど) →これによって、よりよくなった 例)3部構成が、2部と3部の入れ替え、章の追加 なぜ書いたのか? 内容は短時間で説明できない。したがって、なぜを説明する。 Wikiというシステムに興味を持ったのが2002年頃。 quikWebを作った (開発中の議論が良い経験になった) 機能追加によって悪くなることがある →良い機能追加とは何か? − Wikiの本質を強化するのが良い機能追加 → では何が本質か? なかなかわからない。 デザインパターン 90年代ころから興味を持っていた パターン良いという人と悪いという人がいる。 →なぜだ アレグザンダーが元になった(パターンランゲージ) →全然違うのに…… パターンを取り入れるベック&カニンガムの論文を読む →納得した 「コンピュータユーザは自分自身のプログラムを書くべきなのである」 ・ パターンとは、プログラムを使う人間が、プログラミングに口を出せるように、 パターンという言葉を言ったのである。 →最初は、正しい言葉だった。なぜ変わったのか? XP チーム開発はしていないので、直接は取り入れない、しかし方法論としておもしろい。 ソフトウェアを作るときに、使う人間を開発の現場に取り入れるべし。 → 言うは易く行うは難し :責任の分解点が切れなくなる のではないか? でもベックはそう書いている → ソフトウェアの業界構造を見直すべきという主張なのか? 上記3つの問題意識 共通項がある。→ アレグザンダーのパターンランゲージ XPにつながっていることが自分にとっての発見だった →カニンガムとベックは、デザインパターンに満足していなかった 二人は、デザインパターンが生まれたことで、大事な物が取り落とされた → 出直しがXPである Wikiは、それを支える土台になったのだ。 XPの生まれた土台は、Wikiで議論する(MLでもF2Fでもない) → Wiki? 土台をどう作るか? どうデザインするか? → 問題意識でつながっている アレグザンダーの建築理論について説明が必要だと思った 時代によって理論が変遷したか。 前半と後半では異なる。 前半:設計をどう形式化できるか。(1964) 絶対に備えているべき条件がある。作る時:形状:などをY/Nで切り分けられるように形式かすることがデザインである、と定義 アレグザンダーはクリエイティブからデザインを切り離そうとした(数学の言語を使って) 後半:都市はツリーではない (1965) 疑問:前半、後半にしては、1年しか経っていない (質問に対する解答:周囲の受け止め方は180度違うが、アレグザンダー自身は同じことをしているつもりだと考えられる。要求条件を満たすのがデザインである→一足飛びに見つかるものではない→要求条件の近さでグループ分けしていく→クラスタリングされる→ボトムアップでちょっとずつ集まった条件を1つの大きな建築にまとめる→これを言語化したものがパターンである→要求条件の集合をいくつかまとめたものをパターンと呼ぶ: 変化したのは、最初は中心となる設計者が存在してトップダウンで設計する、コンピュータの助けを借りる: それが建築家はユーザの手助けをするだけであり、建築するのはユーザである。:実現方法ががらっと変わった) オレゴン大学の実験(1975) 利用者参加で建築を進めると言っている 設計する側がどのようにすれば理想的か……要求要件が多すぎてデザインできない →美しい自然都市のありようを建築に取り入れられるか? → 利用者の参加 利用者が建築へ参加できるようにするための仕組み:パターンランゲージ 時を超えた建設の道 1979 パターンがどのようにして生み出され、どのように使うべきか 無名の質という概念 ・自然都市と人口都市を2つ対立させて説明した 自然都市には良い感じがある。人口都市にはない。この良い感じを無名の質と呼ぶ 別の観点:(本には出てこない) 形の科学 中谷宇吉郎「科学の方法」(1958) 科学とは量 計測するのは簡単。長さ、重さなど これらに還元可能なものは科学しやすい ー 形を科学で扱うのは難しい 雪の結晶の成長を分析したい(形) ダーシー/トムソン『生物のかたち』 シマウマの模様がどうやって生まれるか 自然界には、あるルールに基づいて自然に生まれるかたちがある。 形を科学で扱うのは難しい。再現可能なものとして扱うのは難しい(トムソンはそれをしている) パターンはそれにトライしようとしているので、難しいことになったのだと思う。 書いてみての発見 ・デザインパターンの起源がよくわかった。ベックとカニンガムは深く関与している。 (パターングループの)議論の成果物から生まれた ・XPの起源 いかにパターンランゲージをソフトウェア開発に取り込むか ・Wikiの起源 どのようにパターンを取り入れるか ・Wikipediaの起源がわかった。思ったよりも関係が深かった。(単に道具として使っているのではないか) カニンガムが作ったものをWikipediaがWikiらしく使うことで成長した、と納得した。 ----------------------------------------------------------------------------- 扱っているテーマは多岐にわたる ・今回はすべて扱うと散漫になると思うので、ソフトウェア開発に絞ろうと思う。 → それらに通じている2人を呼んだ 角谷 ・ジム・コプリエンという人は、組織パターン、プロセスパターンを書く → ケントとウォードが研究中に影響を受ける(OOPSLAに呼んで基調講演をさせた)→(洗練)→XP クリーン・コードの前書き:ジム・コプリエンが7ページで前書き(アジャイル、XP、リーン) 平鍋−コプリエン−ベック 「パターンでやろうとしたことをアジャイルでもう一度やろうとした」(ジムも言っている) コプリエン:パターンムーブメントは失敗した → パターンという言葉はデザインパターンの意味に固定されてしまった → アジャイルと呼び直し (無名の質ー 生成(generative)とはなにか? 時を超えた創造の原則 ---- +--- 本当は生成(できちゃったという感じ。 作ろうとして作るのではなく、なんとなくできちゃった 創造の原則は、釣り (本当は生成の原則で良い) 創造と生成の違い アレグザンダーはいわゆる近代建築を、それが発展しはじめたときに、全否定して(コンクリートとガラスはだめだ)、おれはモダンではない建築を取り戻す(人が自分の手で触れて自分の手で組み立てられるような建築) どこかで見たような、懐かしさを覚えるような、そういうものを生み出すこと != 「創造」ではないね XP、Wiki、パターンは、すべてつながっている Nature of Order (アレグザンダーが無名の質を説明しはじめた本) 金澤 どうやればパターンランゲージを作れるか、が書けなかった。 自分で発見して自分で書ける……すごく難しい 発見のための原則を考えた:15の属性で切り分けて考えよう(Nature Of Order ー まじめな形の科学。直接建築などへ応用できるものではない) デザインパターンのときはC++を前提として書いている → イテレータはパターンであると書いてある Rubyという言語を作り直したとき、イテレータを自然な形で入っている → 構造保存変換 ------------ 自然が作るものを人間が作る (原始共産制を、人間が制度化してみる、とか) 最初に欲しいと思っていたものと違うものができる(のではないか) ------------ XP 壊れないようにして新しくする Scot Brain (Emergent Design) ------------------ パターンランゲージによる住宅の建設 アレグザンダー (金の勘定まで出ている) 構造保存変換 ・Structured Preserving Transformation (レオ)パターン、Wiki、XP ~時を超えた創造の原則 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)(江渡 浩一郎)
サインしてもらった。そこにはさっそくメンテナンスビリティという言葉がアドリブで入っていて楽しい。
-意外と、老子を連想したのは間違っていないのかも。語ることの難しい領域について語るには、それなりの語法があるのではないか? 中国4000年の歴史は伊達ではない。最古の著作群に語られた内容と語り方。
国の生成=憲法は国家生成のためのパターンランゲージ
というようなことを想起する。
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