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はて、なぜ真剣勝負の意味となるのだろうか?
今では忘れ去られてしまったが、1950年代に第二の力道三と称されたレスラーがいた。森幹次郎である。
彼の長身と鍛え抜かれた分厚い胸板が、まるで鉄筋コンクリートのビルのようだということで、ファンは親しみを込めて彼をセメント?モリと呼んだ。
もっとも60年代になると彼のあだ名はヌリカベに変わる。実際、ぬぼーと突っ立っているだけの彼の姿からは、かっての彼の切れのあるファイティングスタイルを想像することは難しかった。
1957年の暮れのことである。一台の黒い車が彼が住む巣鴨のジムの前に停まった。
後部座席には
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