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近所のセブンイレブンに行ったらスプリガンのコンビニバージョンの2と3があって、表紙(特に3)の奇怪な絵柄に魅かれて買って読んだ。
太古の昔に滅び去った文明が残した最終兵器を手に入れようと各国の軍、諜報機関、武器商人が暗躍する中を、人類の手に触れるべき存在ではないとして封印しようとする私的機関に雇われた主人公が回収するという物語群で、そこに遺跡泥棒の女子高校生や、太古の人類が生成した狼人間の子孫のフランス人の仲間やら魔法使いやら気功の達人やらがからみあって次々人が死ぬという妙にノスタルジックなお話が巧妙に展開されていて思わず読みふけってしまった。
スプリガン 2 水晶の髑髏篇 (My First WIDE)(たかしげ 宙)
や、これはおもしろいうえに、絵描きもうまい(ただ、時々少年サンデーっぽい好きではない顔つき(とぼけたような照れたような子供顔で、おれはこれをあだち顔と呼び、わたせ顔と並んで蛇蝎のごとく嫌う))が出てくるが許容範囲)。
が、上でも書いたけど、すさまじくノスタルジックなんだよなぁ。
まず武器商人という敵の設定が009っぽいところに始まって、各国の軍や諜報機関と対峙する特殊能力を持った小僧が仲間と戦うというウルフガイ、微妙なバランス構造の上に成立している謎組織に雇われて愉快な仲間と死地をうろつくというデスハンター、というか妙なセンチメンタルのわりには平然と殺戮マシーンと化し、でも反省することしきりという設定が純粋平井和正(宗教家になる前)っぽいからだ。
まだ、こういう設定の物語が成立するんだなとある意味不思議であり(未だに各国の軍隊や諜報機関と対峙したり行きがかり上協力したりやっているのはゴルゴ13くらいだと思っていた)、そのへん含めてノスタルジアでした。
デスハンター(上) (マンガショップシリーズ)(桑田 次郎)
(宇宙から飛来した謎の生命体を駆除するために世界中から謎組織に集められた戦闘能力の高い連中が異様な訓練を経て宇宙生命体と戦うのだが、悪とはなんだ生命とはなんだという根源的な問いと向いあうことになり選択を迫られるというテーマの作品。朝日ソノラマ版だと4巻構成だったが、ハヤカワから出ていた原作(追記:かと思ったらマンガが先に来て、その後にリライトしたらしい)のほうがおもしろかった(その分、残酷である)。PFLPのテロリストの設定がずいぶん違ったような覚えがある)
ジェズイットを見習え |
スプリガンはかなり昔の少年サンデーの連載なので当然という気がする。
そんな昔の作品なんすか。
この作品好きで自分も持っています。たしか中高生ぐらいのときの連載なので20年以上前かと。
なんと。ってことは1990年代だから、1970年代に平井和正とか読んで育った世代の作品と考えるとatsushifxさんの言う通りですね。