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今度のパッケージには、ARPINSTALLLOCATIONを設定したので、WMIを利用してインストールディレクトリが取れます(が、手作業組み込みなのでうまくバッチに組み込めないとこれでおしまいとなる可能性あり)。
能楽堂のほうが影響があるので、こちらもすぐにリリースする予定です。
何が気持ち悪いといって、「まぎゃく」という言葉が気持ちが悪い。
じじいの言葉ではあるが、子供の頃のテレビでもラジオでも書籍でも、いや、大学くらいになっても、こんな気持ちの悪い言葉は身の回りには存在しなかった。
しかし、ある頃から、周辺で耳にしたり目にしたりするようになった。
どうも「正反対」の意味のようだが、それは単に「逆」で十分であって、何故(なにゆえ)にわざわざよりによって湯桶読みが出てくるのか。そこが気味悪さの一因なのだった。音読み、訓読みは極めて自然な日本語になるし、重箱読みもそれ程悪くはない。重箱読みは不自然ではあるけれど、語尾が訓読みの語感になるために音読み部分が接頭辞として軽いからだろう。それが湯桶読みとなるとまさに正反対。座りが悪いため非常に耳障りだ(「ゆとう」と発音すると不自然さに総毛立つ)。
チョーだのイジャネだの、新語の類はたいてい妙な音読みか重箱読みだし、どちらかというと擬音や外来語由来なので気にもならないが、新語だとしたらますます不自然だ。
試しに手元の大辞林(1989年第11刷)を引いてみると、そんな言葉は出ていない。
が、もう1つの大辞林(2006年第三版を元にしたiPad/iPhone版)を引いてみると、
俗に、全く逆さま。正反対。と出ていて、ははあ、新語の俗語なのかと、納得は行く。
新語の俗語じゃしょうがねぇなと納得は行くが、それにしても、何で漢字熟語っぽい(しかし湯桶読み)が新語で出てくるのだ?
と常々不快と疑問に悩みながら、憂さ憂さした気分を晴らすべく、子供が貸してくれた『百器徒然袋 山颪 薔薇十字探偵の憤慨』を読む。
百器徒然袋 山颪 薔薇十字探偵の憤慨 (怪COMIC)(志水 アキ)
小説では面倒臭くて読む気になれないが、志水アキのマンガになると実に面白いなぁ。
と、読んでいて、ふと「まさか」をわざわざ当て字で「真逆」と書いているのに気付いた。まさかまさかまさか。
少年マンガではないので、ルビが振っていない。当然、小説のほうも同じくルビは振ってないだろうと思える。
時期的に京極夏彦の登場は1994年頃だ。
おれは当て字心があるので、通常の当て字は初見でも読める。
しかし、普通は当て字が読める人間は少ない(学校教育からは外れているし、文学表現なので、それは全国の文学人口が最大でも(話題の作品を買うというのを除き)5万人を割り込んでいることから当然の帰結だ)。
そういう当て字心が無い人々が、「真逆」という語をまさかと読むのは簡単なことではないだろう。すると、音読みで「しんぎゃく」でも、さすがに座りが悪いし辞書引いても出てないので、しかし送りが無い(訓読みには必ず送りがあると盲信している人を見たことからそう推測する)ので「さか」と訓読みするとも想像しなければ、不自然さに気付かずに湯桶読みして「まぎゃく」が生じる可能性が大いにある。
真逆(まさか)?
ジェズイットを見習え |
百器徒然袋については知りませんが、京極小説では「まさか」とルビを振ってます。
近頃、新聞の見出しにまで使われていてゲンナリしています。
現代の中国語から(2000年単位で見ればこれまで通りだが最近はあまりなかった)移入した語という可能性もあるよね。
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