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スティーブン・レヴィ(ハッカーズを書いた人)の『グーグル ネット覇者の真実』がKindleストアで叩き売りされてたので買った。読み始めた。すげぇおもしろい!
というか、おれもオルタヴィスタを使っていたクチではあるから(千里眼とかいう名前の早稲田かどこかの検索エンジンのほうを良く使ってた記憶が甦ってきた)、Googleが検索システムに殴り込みをかけて、まだ、たったの15年という事実に驚愕し直す。本当に、世の中が変わるのなんてあっという間だ。
ハッカーズもそうだが、レヴィのスタイルは、時期ごとにテーマを決め、そのテーマの真の主役とその脇を固める人々の証言を元に何がどのような理由で起きたのかを整理しながら描く。したがって、他の読み物では出てくることがない人々もそのテーマに関する証言を行い、それによって多角的にテーマに対する検討を加える(ことを読者に許す)。
この本も実に見事にその方法論がはまっている。
したがって、リンクを検索の最初に置くという発想が単にそれだけではなく、むしろ機械学習によって回りを固めることの重要さとか、あるいは同時代に同じくリンクに目をつけた他の研究者とその状況(から、なぜペイジとブリンだけがGoogleになれたか)や、ペイジやブリンの動機や、そこに至るまでの指導教官の方向付けや、そういったものが合わさって、1995~1999という驚くべき時代について、すさまじい大冒険が(水平線の彼方に何があるかわからない(滝になって地球から落ちてしまうのかも)時代に大西洋の向うへ船を出したコロンブスみたいなものだ)繰り広げられたことが、いきいき(おれはこの形容詞は老人ホームみたいで大嫌いだが、カタカナでヴィヴィッドとか書くよりも、やはり日本語のいきいきという言葉が正しかろうと、残念ながら利用する)と書き出される。
くそー。
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