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日曜は初台でヴォツェック。
3幕の美しさ。特にマリーの最後の歌が素晴らしい。
子供は(ヴォツックとマリーは知り合って3年なのだから2歳だが、舞台では5~6歳として表現)最後にナイフを手にしているように見える。
子供が要所要所で言葉を書く。最初はPAPA。2幕は金、3幕は売女。
ヴォツェックを最初に聴いたのはベームのLPで(フィッシャーディスカウがヴォツックだったのではないかな。忘れた)、そのときと今では随分聞き方に差があるように感じる。
演出は、ヴォツックと子供は肌色をした人間。マリーは少し白く、残りは全員白い。ヴォツックと子供だけが生きている。ヴォツックが見ている世界は、死者の世界で、この現実感の喪失は作品のテーマにとても合っている。
ヴォツックは1時間30分なので、4時には終わってしまった。
バルト9でアナと雪の女王を3D字幕で観る。
エレナが山を登って城を建てるところがなんといっても良過ぎる。ラプンツェルの発展解消というか、2人に分けてモティーフを明解化したというか、そういう印象を受けた。
ミュージカルに相当近くて、ディズニー映画としては魔法にかけられて並に良い感じだった(子供に言われて気付くが魔法にかけられての最終的に妃になる人が女王なのだった)。しかし、アナとヨハンセンみたいな名前のロバに似た人の山行はもう少し歌があったほうが楽しそうだ。
本国のFrozen以外はどの国でもアナと雪の女王のような題名だと子供が言うが、もしかして、アメリカ人はアンデルセンを全然知らないのではないかという気がする(ディズニーの人魚姫は知っているわけだが)。
が、現在の日本で雪の女王がどれだけ読まれているかは疑問ではある。氷が入ると人間が変わるというところと雪の女王という名前だけにインスパイアされたのだろうな(冒頭のトロールの長老の言葉だと心臓に刺さると性格が変わるというような内容だったような気がするのだが、2回目では単に死に至ることになっていてちょっと不思議に感じた。読み間違いなのだろう)。
ということからどうせアンデルセンとはそれほど近くもないのだし、アナと氷の女王のほうが良いかなぁとか感じた。美しいのは氷だし。
イタチ公国のイタチ大臣がそれほど悪い奴ではないというのが意外だったら、本当に悪い奴が別にいるからだったとか、観ていて先が思ったよりも読めなくておもしろかった。
それにしても、王子様の世界から、美女と野獣の野獣とは言え公爵、アラジンはちょっとおいておくとして、ノートルダムでは守備隊の隊長、ターザンでは子爵子息とは言え野蛮人、魔法にかけられてでは広告代理店マンと、どんどんろくでもない地位の男とペアになり、ラプンツェルでは盗賊、ついには採氷労働者となって、次はおそらく乞食王子となるのではなかろうか。この男性側の地位低下というか収入低下というか学歴低下は実に興味深い。
雪ダルマはビルドする。
プログラムはUnixではメイクし、Windowsではビルドする。
ジェズイットを見習え |
ラプンツェルが Tangled でメリダが Brave ですから、そういう一単語言い切りタイトルなシリーズなんだろうなと思っています
メリダって知らなかったんですが、そう言われてみればEnchanted、Tangled、Frozenの女性自立もの=プリンス労働者ものは、全部過去分詞ですね。