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会社を休んで資生堂ギャラリーに『たよりない現実、この世界の在りか』を観に行く。
別の事情がからむのだが、にしても、会社を休んで平日の妙な時間に行ったため、僕と妻の2人しかいない空間で、本当にラッキーだった(観客が多い場合の展示がどのようになるのか見当もつかないが、うまくさばくのかも知れないけど)。
おかげで、何十年ぶりか、もしかしたら生まれて初めての、体感する現実のたよりなさを心底味わった。
まさに、今、その場にあるセンスオブワンダーだ。感動という情動的な衝撃ではなく、もっと理性的かつ知的な衝撃だ。おどろくほどの感覚のあやふやさを叩きつけられ、肉体と精神の差を味わう。後になって考えればなぜそう感じたのかが不思議で、その差が実に心地良い。見事だ。
事前の知識がまったく無かったのも幸いだった。あらためて資生堂ギャラリーの告知を見ると、あらかじめそういうものだということを示すコンセプト画が提示されているが、まったく観客には不要なものだ。
ありのままに提示されたものを単純に味わえば良いという意味で、これは本当に優れた作品(インスタレーション)で、胎内巡りのような仕掛けに続く提示されたものを順に観ていく以上の作業を観客に強いることさえない。
風景は記憶を呼び起こす。それをどこまでスライドさせるか。
via: 江渡さんの言及(fbかtwitterか忘れたが、珍しく韜晦を感じさせない評価をされていたので興味を惹かれた)
あまりの資生堂の剛腹なパトロンっぷりに衝撃を受けたので、予定を変えて資生堂パーラーでギフトとか買いまくって帰った。
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(家用には花椿ビスケットだけど)
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