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正直なところ、ディレクトリ構造が様変わりしているのであまり積極的に更新したくはなかったのだが、アマゾン書影のせいで緑の鍵が出てこない(chromeの場合。IEはEVSでないと緑にはならないから関係ないようで実際はまったく鍵が出てこないのでもっとシビア)のが気になっていた。
で、15周年パーティのときにhsbtさんに聞いたら「最新にすればおけ」とのことだったので、更新。
・元の.htaccessをv5.0.0のほうへコピー
・tdiary.confの設定内容をtdiary.conf.sampleへ反映してtdiary.confという名前で保存(というか、まるまるコピーでも問題なかった。このあたりのマイグレーション問題を避けるようにできている点はtDiaryの美徳)
・rdfが無いのでcp -p で元のをコピー
・imagesディレクトリが作成できずにinternal server errorになったので、imagesディレクトリを手で作成(これ何に使ってるんだろう? - 絵日記用か。全然使ってなかったのでパーミッションがwww-data書き込み不可になってたので修正)
おしまい。
素晴らしい。
エトワール広場を読んで疲れたので一旦休止したパトリックモディアノの続きを読んだ。
2作目にあたる夜のロンドはまさにゴダール風でめっぽうおもしろい。占領下のパリを舞台にレジスタンスの都市ゲリラ(RCO)とゴロツキの私設警察のそれぞれの2重スパイとなった男(スタヴィスキーの息子を自称する)の大活劇で最後はベントレーに乗って悲壮なカーチェイスで終わる。
最初わけのわからない場所でわけのわからない異様な人々に囲まれてモンフィス、マシェリ、モナンファンとルビが振られた「ねえ君」で呼ばれる語り手は、赤毛の盲目の老人とその連れである幼女(ときどき老女)を庇護しながら暮らしていることが語られる。
すさまじくわかりにくい会話から語り手はレジスタンスに潜入した警察のスパイとわかる。警察はレジスタンスを襲撃する予定だ。だが、首魁のランバルは謎のままだ。(マリーアントワネットはいない)
主人公はレジスタンスに加わると、中尉(一味の首領)から私設警察への潜入と二人のリーダーの暗殺を命令される。主人公は受ける。ランバルとは語り手に対して中尉が与えた名前だ。語り手は元々薄い帰属意識とアイデンティティの曖昧さのままに、どちらの指令も先延ばしする。
歴史がわからないので推測だが、中央政府がヴィシーに移動したことから、パリの警察機能は半停止状態となり、そのためゴロツキとギャングによる私設警察が委託警察業を営んでいたようだ。彼らはゲシュタポ(あるいはヴィシー政府)から逮捕権と財産の接収権を与えられている。語り手は豪邸に暮らす。
主人公の意識には、戦後のナチ協力者裁判が何度も出てくる。すると主人公は戦後まで生き延びたのかも知れない。すべては夢かもしれない。
盲目の老人と幼女(ときどき老女)は実在しない。
これは大傑作だった。
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