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家族で松濤美術館へ出向く(その前に汐留で飯を食った。花山椒という店。名前から四川料理だと勝手に思っていたら懐石だった。汐留の東側が良く見える席で、カレッタの階段とか、鳥の巣のような屋上広告の骨だけとか、楽しいが、すべてをぶち壊す生涯学習の字。フォントに凝れば悪くはないのだが。京菜の味覚に驚いたり、小豆の甘さがおいしかったり、炊き物がおいしかったが(京菜がこれだったはず)なんだっけな。これは精進料理だった。お造りは鯛(これは良い。おいしい鯛は実においしい。これは醤油)と鰆(こちらはポン酢かな)。妻がポン酢とパンチは語源はいっしょでインドのポンなんとかというレモンにハチミツを入れた飲み物のことだというから、さてはイギリス経由で明治に伝わったのかと思ったら、江戸時代に流行ったという。東インド会社はイギリスだけではなくオランダにもあったな、と思い出して、一方のパンチのほうはイギリス-アメリカから伝来したのかなぁとか考える。イギリスもオランダもどちらも反カソリックだな、というところから先日読んだサピエンス全史まで思いが飛んだり、いろいろ飯食ってもおもしろい)。
パーキングは松濤だけに中途半端に高いが(12分200円とか、だいたい1時間で1000円なので駅から遠い住宅街としては高い)、まあいいやと適当なところに入れたら隣が立憲民主の宣伝カーで、ちゃんとコインパーキングに停めるんだなと思ったりした。
で、で区民用料金を払って中に入るといきなりでっかな熊がいて、売店の前にはでっかなトラ(とか書いているが間違いかも。これだけ写真撮影OK)、窓の向こうには小さなクマがこちらを見ていて、階段を降りようとするとクマ(ウサギかも)とか、三沢厚彦ならではの、でっかくてぱっと見かわいいが、どうも目に悪意があるような気がしないでもない動物がいっぱい。他に3~4人の仲間たちの作品がある。
うろ覚えだが、彫刻家の本棚みたいな名前の作品が印象的。男と女、何やら色々置いてあり、下にはネズミ(じゃなくて麝香ネコかも)。
それにしても、印象は強いのに、ずいぶん、細部は忘れてしまうものだ(いや、細部の印象は残っているのに、全体を忘れているのかも)。
2階は作っている最中か作ったあとに壊れたかした様相のオカピとか、くつろげる居間ということになっている。それにしても、クエイ兄弟のときも感じたが、松濤美術館の2階は実に良い空間だなぁ。
エレベータ前の椅子に座っていると、3歳児くらいの子供を連れた夫婦ものが来た。ひげの父親が子供に、居間へ続く入り口の脇のでっかなパンダを指さして、ほらパンダさん、というと、子供、しげしげとパンダを眺めていきなり、ドーンと言いながらジャンプして足踏み。四股みたいだな、パンダと向き合ったら相撲を連想したのかなと思いながら見ていると、そのまま実に楽しそうに居間のほうへ進んでいった。美術館って、こうでなきゃなぁとなんだか気分が良い。
部分部分に実演コーナーがあって、特定時間には芸術家本人たちが座って観客の目の前で製作するらしいが、時間の折り合いが良くなかったらしく、常に空白の座布団だったが、それはそれで悪い光景ではなく、結局、えらく楽しめた。
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