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日々の破片

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2018-11-25

_ 新国立劇場のカルメン

指揮はジャンリュックタンゴという人。見た目もなかなかかっこ良いが、聴衆のざわめきが終わるかどうかというあたりでいきなり切れ味良くスピード感を以って始まる。なんかとても良い。チェロかな? 序曲の2番目の箇所で普段と違う場所が強調されたり、のっけからとても良い。

速いばかりかと思うと、2幕のセギディーリャとかむしろ遅かったり、なんか自由自在でおもしろい。部分部分で歌手とオーケストラの追っかけっこのような状態いなるのだが、意図的かも、と思えるくらいにおもしろい(本当に意図的なのかも知れない。要するに説得力がある指揮っぷりだった)。

カルメンのジンジャーコスタジャクソンという人はあまり好みの声ではない(艶がないというかハスキーというか)のだが、カルメンとしては抜群の立ち居振る舞いと歌唱力。ドンホセのオレグドルゴフはもっさり感がある見た目だけど美声でとても良い。ミカエラの砂川涼子はなんか今回、とても良い。指揮にあっているのかな? 特に1幕最初の部分はいつも退屈するのだが、今回はまったく退屈する余地もなかった。

残念なのはエスカミーリョのティモシーレナーで、見た目は最高のエスカミーリョなのに声量が無い。というか、エスカミーリョの出だしの部分は何が何でも低音過ぎるのではなかろうか(舞台で観ていて、おおこれぞエスカミーリョという歌に出会ったことがないような)。

観客は入りが満杯なのは良いとしてこれまでの新国立劇場で最悪だった。

隣の老人は歌の最中に薬を取り出そうと、ガサガサ、パキパキ初めて、それが延々と続く。

その隣の隣あたりからは、エスカミーリョのみならず合唱の時(第3幕)ですら、闘牛士の歌に合わせて一緒に歌う。なんだこいつ? 年を取り過ぎて脳内歌唱が外部に出力されているのか? こんなくそは初めてだ。

というわけで舞台の上は天国(だがホセにとっては地獄)、舞台の周りは地獄(しかし舞台の上だけに注目していればそこそこ天国)というとても不可思議な体験をした。


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