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ドイツに旅行するにあたって、ソニー銀行の外貨預金をするとやたらと海外ATM(Visa利用)の利用手数料や為替レートがえらくお得なことに気付いてユーロを日本で入れて行った。
のは良いけれど、
・ニュルンベルク駅のATM (Visa Plus両方あり以下全部同じ) ×
・VR銀行のATM(Virtual Realityではないと思う) ×
・商業銀行(Kommerceなんちゃら)のATM ×(2種類試した)
・ドイツ銀行(これは本物のドイツ銀行)のATM ×
アクワイアラーとしてソニー銀行はドイツで猫の手どころか芋虫の手並みに利用できないことが判明した。
というか、羽田の免税ショップ、イスタンブール空港のカフェ、ニュルンベルク市内のモバイルショップ、とりあえず出してみるがタップだろうが接触式ICだろうが使えた試しがない。
予備に別のカードも持って行ったので助かったが、ソニー銀行のデビットに全振りしていたらとんでもないことになるところだった。
追記)ソニー銀行のサイトからの設定項目に存在しないので気づかなかったが、ウォレットapp(指摘されたので入れた)で確認したら海外の利用が不可に設定されていた(Webの設定項目にないということは申込時の設定としか考えられないので、おそらく当時(10年以上前だ)は海外でデビットカードを利用するという局面が考えられなかったので番号合わせによる不正利用を考慮して使用不可で申し込んだのだと考えられる。
したがって、ドイツで利用できないということは間違いの可能性が高い。
ワルキューレはずっと雨降り。そのため2回あるそれぞれ1時間の休憩も雨が降り続いていた。
おかげで数年前には熱中症で救急車が出たという地獄の祝祭歌劇場も、中は落ち着いた良い加減だった。
ファンファーレの音を聞こうと1階中央の玄関ホールにいたら、階段を上っていったファンファーレ部隊がぞろぞろと降りて来る。バルコニーに出て吹くのが難しい状態だったようだ。というわけで玄関でファンファーレを鳴らしたのを聞いて中へ入るために脇へ進んだ。
初日に自分の座席に女性が陣取っていて少しもめたのだが、結局二人で外にでてチケットチェックの人に見せたら、女性のほうが、お前は左だからあっち、と言われて消えていった。
左右(はドイツ語で書いてある)で同列同番号の席になっているのでドイツ語が読めないとまったく同じ数字に見えて混乱するのだな。
という左右対称の扇形の客席となっている。
あまりにも扇形がきれいなので、舞台が妙に小さく見える。小さく見えるのだが、歌手が動き出すと普通の劇場の舞台のサイズと変わらないことに気付く。遠近感がすごく違って見えておもしろい。
ワグナーは祝祭歌劇場を設計するにあたって3つの革新を作ったという話だ。
まずローマの劇場と同じく扇状にすること。
次に燭台を排してガス灯として中央管理可能としたこと。このため、これまでは個々の蝋燭の火を消せないために客席が明るかったのが、ガスを絞ることで始まると薄闇に変えられるように初めてできたらしい。
最後がオーケストラを舞台の下に押し込んだこと。
オーケストラが客席から見えないということは、指揮者がピットに入場することも見えない。したがって、入場の拍手がない。
ラインの黄金を見て、はじめてそれを体験した。客席の照明が落ちると同時に音が立ち込める。これは新鮮な体験だった(A音合わせはかすかに聴こえてはいた)。
インキネンの指揮はこれは官能的なメロディーでございのようにばかみたいにテンポを落とすことなく、しかし実に美しく響かせて好感が持てる。
ジークリンデのエリザベステイゲ(と読むとは思わない)はここぞとなると二重に聞こえる不思議な歌い方の人(ふるわせることで上下二つの音を出すというのとは違う。二つの音が同時に鳴っているように聞こえる)。好きか嫌いかではもっとパーンという音が好きだが、これはこれで美しい。
ブリュンヒルデのダイニエルケラー(こう読むとは思えない)はとっても好き。こういうブリュンヒルデが聴きたかったので実に満足。
ヴォータンのトマシュコニエなんとか(まったく読めない)はラインの黄金でも感じたが声量も演技も抜群なのだが、黄色いゴッドファーザーの存在自体が気に食わないのでまったく気に食わない。歌手は少しも悪くなく、そういう演出による設定も悪くなく、とにかく黄色い服が悪い。
フォークトはどうあっても好きなのでまったく問題ない。が、確かにフンディングと拳銃を抜きあって対峙している以上、ヴォータンが取れる手段は限られているのはわかるが、衝撃的な死を迎える。
大好きな子別れのシーンはよくわからない演出(まだナラティブを読んでいない)。ブリュンヒルデはグラーネを連れて憤然と去っていき、ヴォータンは崩れ折れる。ラインの黄金では橋の上(のはずはないからバルコニーにあたる場所かな)で勝利のタコ踊りを踊りまくって幕になるのとは上と下、動と静で好対照で、ヴォータンの没落が決定的になる演出に見える。
さすがにヴァルキューレは会話(フリッカとヴォータン、ジークムントとブリュンヒルデ、ジークリンデとブリュンヒルデ、ブリュンヒルデとヴォータン)が長過ぎるので内容はわかっているとは言え辛くなるところがある。ここぞというところで見逃した箇所はないと思うのだが、ヴァルキューレの中にヴォータンが押し込んできてブリュンヒルデを捕まえるところは演出による物語の差し替えもあって、何が何やらわからなかった(気を失っていた可能性もあるのだが、そこがすでに曖昧だ)。
最後、フリッカとヴォータンが和解するように見える(フリッカが見届けに来る)。がヴォータンはフリッカはもうどうでも良いようだ。
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