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妻がおもしろそうだというので、アマゾンプライムでMr.タスクというのを観た。
最初コメディかと思って笑いながら見ていたら、どんどん不穏になりとんでもないグロテスク映画だった。あまり品は良くない。
で、妻が、これを観られたならオオカミの家も怖くないと言い出したので、イメージフォーラムへオオカミの家を観に行った。
というわけでグロテスクな映画かと思ったら、別にそういうことはなく、普通にアート映画だった。人形アニメ(絵を書き足すことによる動きが特徴的なので必ずしも人形だけというわけでもない)の造形が多少気持ち悪いのだが、それは問題とはならない。
物語は奇妙で、枠組みがある。
同じ作家の短編の「骨」というのが最初に上映されたが、この作品も1901年に作成された映画が発掘されたので修復したという枠組み(当然1901年ということから出鱈目とわかるわけだが)があったので、どうも枠組みを作ってその中で創造するのが好きなのかも知れない。
枠組みはチリ南部にあるドイツ人の集落で、周囲の現地の人たちとうまくやっていて、その証拠としての映画ということになっている。
主人公は過失で子豚を殺してしまったのでお仕置きされるのが嫌で村を飛び出し森へ逃げる。そこで見つけた家の中で子豚を飼うのだが、過失で子豚を焼き殺してしまう。その子豚に復讐されそうになるが、危ういところで救出されて村へ帰るというのが物語となっているのだが、まったくそうは読めない。
子供を殺した母親が逃げたが結局夫に連れ戻されるという物語にも読めるし、額面通りの物語にも読めるし、どうとでも解釈は可能なように構成されている。
したがって重要なのは映像ということになる。
音響は『骨』もそうだが、ノイズを混ぜることで古めかしさを醸し出す。
ここぞという無理やりな明るさではニュルンベルクのマイスタージンガーの前奏曲、気持ちが落ち着いているが何かが起きそうなところではローエングリンの(多分3幕の)前奏曲を利用する。ドイツ人の集落だけに?
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