著作一覧 |
新国立劇場のピットでデカローグの1と3.
1は大学教授?(言語学かCSのような導入部の講義がある)の父親と息子の話。母親は出張中でクリスマスに帰る。父親は妹に子供の面倒を見させる。コロンの香りを漂わせて帰宅する。
子供は池でスケートをしたい。父親は割れる心配をしているので止めている。
しかし連日氷点下10度の日が続き、父と子はコンピュータを使って予想される氷の耐荷重を求める。父は本来クリスマスイブまでお預けだったはずのスケート靴を子供に与える。
犬の死体や腐った牛乳など最初から不穏な空気が漂う不思議な空間の物語だった。
3はクリスマスイブ。タクシー運転手の父親がサンタクロースに扮して家に戻る。子供は大喜びする。妻と二人でワインを飲もうとしているところに来客がある。父親は出かける。
3はあまりにも来客が一方的であまり見ていて気分は良いものではない。タクシー運転手は禿頭初老の冴えない男に扮しているので、妙な生活感がある。そういった演出の細やかさもあって、気分は良いものではないが、演劇としては抜群におもしろい。
タクシーは何度も危険な運転をしながらクリスマスの夜を彷徨う。
最後、男は妻の元に帰る。
ジェズイットを見習え |