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今日聞いた話。
それは1980年代後半、日本がバブルで湧いていたころのことだ。ちょっとしたことで小金を稼いだにわか金持ちたちは、今と違ってお金の使い道は限られていたこともあって、みんなポルシェに群がった。
そして、家から300m離れたコンビニにポルシェに乗って買い物に行ったり(今ではまったく面影はない単なる弁当屋になってしまったが、1980年代当時、コンビニは日本に紹介されたばかりだったので、とてもステータスが高かった。何しろ同じヤマザキパンが、山崎パンのお店で買うよりも3割くらい高くても誰も気にしないどころかむしろよっぽど売れて、町のパン屋さんがシャッター化するのに役立ったくらいだ)、イタリアンレストランへ行ってパスタという食べ物を食いに行くのがはやった。どのくらいはやったかと言うと、六本木のイタリアントマトという店では、店の前から外苑東通りに沿って、市ヶ谷の防衛庁の前までポルシェの行列ができたくらいだ。
そんなポルシェ持ちの中にも、志が高い連中がいた。彼らは栄光のポルシェを街乗りに使うことを潔しとせず、集団で首都高に乗り込むと決まって3周した後に、東名に入り、そのまま名古屋まで走ってモーニングを食って帰って来ることを日常とした。
往復にして4時間。新幹線ひかり号が東京-名古屋1時間45分なので、それよりもはるかに速い(首都高周回とモーニングを食べる時間があるからだ)。JRはのぞみ号にのぞみをかけることになる。
そんな彼らを前にして常に悔しい思いをしている集団があった。
静岡県警高速パトロール隊だ。
御殿場から一群のポルシェが制限速度の倍以上の速度で静岡県に突入し、そのまま豊川から愛知へ消えていく。
来た! と静岡県警が誇るスカイラインGT-Rが発進した瞬間に、彼らは影も形も見えなくなる。
では、巡回だ。と、後ろからやって来たと思う間もなく消えていく。
どれだけがんばっても、子供と国際陸上出場選手くらいの差がある。
口惜しいのう、口惜しいのう、と毎日泣いているところに、日産のパトカー部隊が定期メンテナンスにやって来た。
君らの車は、子供のおもちゃだよ……とすっかり屈辱に打ちひしがれたハイウェイメンが呟く。
その目に浮かぶ涙を見て、日産のパトカー部隊は奮い立った。
ポルシェ何するものぞ! スカイラインGT-Rは世界一速いのだ!
かくして、連日連夜、スカイラインGT-Rに対して数々のチューンが試され、湯水のように日産の技術が、技術者が、歴史が、根性が、資材が、苦悩が注ぎ込まれ、そしてついに対ポルシェ軍団の必殺魔改造スカイラインGT-Rが完成した。(元々スカイラインGT-Rはマージンを取って300馬力だったのを運輸省の行政指導で280馬力に抑えられていた。しかも技術者たちの行政指導で馬力を制限されてしまったことに対する反骨心もあり、911ターボの330馬力に対抗可能なポテンシャルはあったのだ)
そして運命の日。
いつものように御殿場方面からポルシェ軍団がやって来た。パトカー出口に黒白に塗られたスカイラインGT-Rが待機しているのを気にもとめずにそのまま200km/hオーバーで通過する。
それを余裕で眺めるハイウェイメン。
ふっと口元に笑みを浮かべるとおもむろに、エンジンをかけ、パトカー出口から発進する。
みるみるうちに加速すると、右手の富士山があっという間に後ろへ流れ去る。富士川サービスエリアの手前で軍団の姿をとらえるとさらに加速し、走行車線側からいきなり軍団を追い抜き先頭を捕まえる。
日産魂の勝利の瞬間だった。
しかし、国家の威信と技術者の意地の代償はあまりにも大きかった。回収の見込みがどこにもない投資は企業の死を意味する。
日産V-upの挑戦 カルロス・ゴーンが生んだ課題解決プログラム(日産自動車㈱V-up推進・改善支援チーム)
急降下する業績を前に日産は仏ルノー傘下に入ることになった。吹きすさぶリストラの嵐。ただし、フランス人のドイツ人嫌いのおかげで、パトカー部隊のメンバーがリストラ対象となることはなかった。また、静岡県警が日産以外からパトカーを調達することもなかった。
MRuby::CrossBuild.new('nostdio') do |conf| toolchain :vs2012 # 元とするtoolchainを指定する。 conf.cc.flags << %w(/DDISABLE_STDIO) # CFLAGの変更 # 同じように必要に応じてconfをいじくる conf.build_mrbtest_lib_only #このあたりはマネした conf.bins = %w() # コマンドはすべてstudioを使うので除外 conf.gem 'examples/mrbgems/c_and_ruby_extension_example' # ここもマネ end
mruby.cは、pコマンドを実装するかどうかをENABLE_STDIO(DISABLE_STDIOによって定義される)で切り替えているが、意味あるのかなぁ(mrb_load_file_cxtというENABLE_STDIO時のみ作られる関数を呼んでいる)。意図がわからない(mrubyは標準入出力を利用するがlibmrubyでは利用しないというのはありだと思うのだ)。
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