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江戸楽4月号の桂右團治の落語紹介の鴻池の犬がおもしろそうなのに、いくら読んで(行間から細部まで読みに読んだ)も全く下げを理解できない。
コイコイコイでどうしてああなるのか?と妻(読んだ直後に、黒が手伝わされたのかとか寝とぼけたことを言っていたくらいだ)と2人で不思議がる。
この後当家と末永いお付き合いと今橋は鴻池善右衛門の手代の太兵衛に言わせているのに弟を追い出すくらいだから、元の船場の南本町の商家と今橋の鴻池で、大阪人にはわかる何か関係があるのかな? 花札のコイコイが関係するのかな? とあらぬ方向にまで想像力を伸ばすが、もちろんわかるわけがない(それはそれでおもしろい何かがあるのかも知れないが、少なくとも何も関係なさそうだ)。弟が白と斑というのも何かありそうな気がしないでもないが、それでもやっぱりわからない。
で、結局妻が調べてコイコイコイは本来クーロクロクロという大阪の方言とわかって、情け容赦なく下げを解説しないで突き放す右團治の清々しさに感服した(編集者だってあれ読んですぐに下げを理解できたとは思えないが、そうでもないのかなぁ)。いずれにしても、落語家本人が語って落ちたらだめだろうからそれは良いことだ。
というか、超わかりやすい版(たとえば Wikipediaでは下げをあらすじ内で説明している)であっても、(おれはなるほどと映画だかテレビだかご近所だかの記憶がよみがえったが)そもそも現時点の日本語でどれだけ理解できるのか? と失われ行く日本の文化に思いをはせる。
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